満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『陽気なギャングが地球を回す』

2006-04-29 16:29:51 | 映画

皆様ごきげんよう、黒猫でございます。

書く書くと言いながらためておりました映画レビューその2、『陽気なギャングは地球を回す』です。
これは映画を観るのに先立って直前に原作となりました小説を読んでみたので、それと対比できて面白かったです。

『陽気なギャングが地球を回す』

人が嘘をついているかどうか必ず見破れる男、成瀬(大沢たかお)、演説の達人にしてロマンを追い求める男、響野(佐藤浩市)、スリの達人久遠(松田翔太)、正確無比な体内時計を持つ女、雪子(鈴木京香)。
彼らが偶然居合わせた銀行で、突然爆弾が仕掛けられる騒ぎが持ち上がる。「あと3分で爆発するぞ!」他の客や行員が逃げまとう中、最後まで騒ぎを煽るようにわめいていた行員の嘘を成瀬が見破り、逃げ出した行員を雪子の運転する車で冷静に追い詰めた4人。犯人はこの行員だった。4人はそれぞれこの犯行の欠点を列挙し、お互いに思う。「俺たちならもっとうまくやれる」と。
そして4人はチームを組み、銀行強盗を始める。緻密な計画のもと、それぞれの特殊能力を活用して行われる犯罪は常にうまくいった。彼らは独自の美学のもとに今日も銀行を襲い、計画通り雪子の運転で逃走を図るが、突然目の前に飛び出してきた車にぶつかり衝突してしまう。車から出てきたのはなんと覆面をした一団で、成瀬一行は奪ってきた現金の入ったバッグを強奪されてしまう。
偶然にしてもこんなことありえるか?計画が漏れていたのか?との一行の疑問の中、雪子が裏切りを告白し・・・?

というような話。

銀行強盗をする人たちの話なのですが、みんなとりたてて金に困っているわけでもないせいか、血なまぐささもドロドロ感もまったくなく(笑)、むしろ風変わりで肝の据わった4人のメンバーのかけあいがとても面白い話でした。
一行のリーダー格成瀬は普段は真面目な公務員、雪子は自動車教習所の教官、響野は喫茶店経営、久遠は大学生。そんな人たちがギャングとして暴れまわる姿はいっそすがすがしいくらいでした(笑)。まあ、基本設定からしてありえない話ですが、そのありえない感を楽しむ話ではないかと。
ただ、時系列が入り乱れてちょっとややこしいかも?
みんな派手派手でお洒落なのですが、特に鈴木京香のスタイルのよさにほれぼれ(どこ見てんの)。何を着てもかっこよかったです。実は一児の母の役なんですが、こんなかっこいいママなら子どもも嬉しかろう(笑)。あと響野の経営する喫茶店「ロマン」が、その看板からして良すぎた(笑)。一見さんは非常に入りづらそうですが。

原作とは結構違う点も多かったですが、それはそれでよかったです。
原作も映画も、モヤモヤ悩んで生きてないで気楽に楽しく生きようぜとでもいうような、どこか能天気なノリが共通していたせいかな。成瀬と雪子はともかく、響野と久遠は本当にそれしか考えてない気がします(笑)。このふたりの掛け合いは絶妙で、思わず笑ってしまいますよ。

最後に観ようと思っている方にひとこと。
エンドロールまで全部見たほうがいいですよ。
コメント
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