忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

ガチコメ的「自殺マニュアル」

2008年04月07日 | 過去記事
■2008/04/07 (月) ガチコメ的「自殺マニュアル」1

私は仕事の愚痴を家庭に持ち込まず・持たず・作らず・議論すらしてはいけない、という「非愚痴4原則」を貫いてはいるが、私にとっての「特定亜細亜」ともいうべき「おかあしゃん」には通用しない。パート先の愚痴を、ずんずん持ち込んでくるのであった。

仕事を覚えるのが「超人のように遅い」というおばちゃんがいるという。その対応を妻に任せきりの会社や先輩に不満があるのだという。言いたいことはわかるが、そのあまりに短絡的な問題、つまりもう、それは「みのもんた」にでも相談しろというくらいの、ありきたりすぎる問題ではあった。妻は言う。

「おばちゃんがかわいそうやんかぁ!それになぁ!!あんなぁ・・・!!」

まあまあ。

その「乳ボーロ」を置いて・・・だ。
その怪しい「自分配合のカフェオレ」も横に置いて・・・だ。

妻よ。聞きなさい。

昔、侍が歩いていた。そしてその侍は「ちゃんばら」がとても下手くそだった。しかし、その侍は街中で喧嘩になってしまう。「鞘当」という状況だ。刀の「鞘」同士がぶつかったら喧嘩の合図だ。侍だから逃げるわけにはいかん。で、その相手も侍だった。

そして、その「ちゃんばら」が弱いほうの侍はこう言ったのだ。

「今は殿様の用があるからそこで待っていろ。用を果たしたら戻ってくる!」

で、その「ちゃんばら」の弱い侍は、そのまま千葉周作という江戸時代にいちばん強かった侍がいる道場に相談に行くのだ。「千葉ちゃん~どうしよう~(汗)」という状態だな。

そして千葉周作は、その侍にこう教えるのだ。

「ともかく、上段に構えて目を閉じろ。なにがあっても開けてはいかん。相手を見るな。そして、体のどこかが何か感じたと思ったら、迷わずに刀を振り下ろせ。お前は死ぬかもしれんが、必ず、相手にも一太刀浴びせることができる。武士としての面目は果たせるであろう。ふはははははは!!北辰一刀流バンザイ!ふははははは!!」

で、戻った侍は決闘する。

言われたとおりに、上段に構えて目を閉じる・・・・

「2」へ

■2008/04/07 (月) ガチコメ的「自殺マニュアル」2

で、どうなったと思う?

「ぶち殺された!!」

い、いや、それでは、何の話かわからんぢゃないか・・・その侍が阿呆なだけの話ぢゃないか・・

いや、勝つんだ。その侍がな。

「えぇ~~!!どうやって???」

相手の侍はどう責めようかと悩む。それでも、「弱い侍」は目で見ていないから何の反応もしない。全然、動かない。相手はだんだんと勝手に考え込む。そして、

『凄腕とお見受けした。拙者の負けである。』

と敗北宣言してしまうのだ。

「阿呆やwww阿呆やwwwほんまは弱いのにww」

い、いや、阿呆ではないのだ。「ホンマは弱い」というのは、おとうしゃんが言っているからキミは知っているけど、その相手の侍さんは知らないでしょ?こんな緊迫した場面で微動だにしないその侍を「達人」だと勘違いしちゃったわけだな。

「ふぅ~~~ん。千葉真一ってすごいなぁ・・・」

うむ。まあな。千葉真一もたしかにすごいがな。この話の千葉ちゃんは周作で・・ところで、「甦る恐竜ラボ」はいつ見に行く?月曜日は閉館やから、火曜日にでも休みを取って行くか?

「行くぅ~~♪」

・・・・。

必殺・「嫁ハンの愚痴忘れさせ一刀流」

ふぅ~~・・・免許皆伝の私でも、この妻は手ごわい相手である。

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「不満とは満足の否定である」

最近よく、事あるごとにこんなことを言う。

社会で働けばストレスもたまる。いや、学生でもそうだろう。何かと不安な世の中である。将来に不安、学校で不安、家庭でも不安、道端で不安、アルバイト先で不安、彼女の態度に不安、寝ても覚めても不安ばかりの世の中ではないか。もう、洗剤でも混ぜて楽になろうかという今日この頃、“混ぜるな危険”って、ホントにやばいんです。もふもふ、もふん。

http://www.asahi.com/national/update/0406/OSK200804050137.html
<続発する硫化水素自殺 怖い2次被害、家族や隣人巻き添え>

いやぁ、知らんかった。時代はすっかり「練炭」がトレンドかと思っていた。昔、ベストセラーの「自殺マニュアル」では「首吊り」がいちばん楽な死に方だと書いてあったようななかったような・・・ええと、ともかく、死ぬな。

「3」へ

■2008/04/07 (月) ガチコメ的「自殺マニュアル」3

<神戸市北区では今年3月、アルバイト男性(27)が浴室で自殺し、助けようとした父親が意識不明の重体となった。大阪市港区で2月末に男子大学院生(24)が自室で自殺した際は、家族2人が病院に運ばれ、幹線道路も一時通行が規制された。>

おいおい・・・なんだこの「自殺テロ」は・・・・。

某巨大掲示板なんかでは、どれとどれを混ぜたらいいとか詳しく書いてあるし、現在でも普通に買えるらしいぢゃないか。阿呆な愉快犯が噴出しそうな予感がする。

地下鉄とかで「バケツ」とか持っている奴は要注意だな。よく知らんが、とりあえず混ぜれば「有毒ガス」が発生するならば、今の時代、とても嫌な予感がするのは私だけではあるまい。なんとかならんもんか。もう防毒マスクとか持ち歩きしかないな。

<中毒死に詳しい浜松医科大学の鈴木修教授の話 硫化水素は毒性が強く、一命を取り留めても重い脳障害が残る恐れがある極めて危険な有毒ガスだ。ネットでの「苦しまずに死ねる」などという記述をうのみにしてはならない。さらに、周囲の人を二次被害に巻き込む危険性がある。>

「苦しまずに」といわれてもなぁ・・・自殺願望など抱いたことがない私にはぴんとこない。楽であろうが辛かろうが、はっきり言って死ぬのは嫌いだ。生きるのが好きだ。

「4」へ

■2008/04/07 (月) ガチコメ的「自殺マニュアル」4

しかし、事実、私の周りでも何人か自ら命を絶つ人がいた。つい先日、笑顔で挨拶していたのに、ある日突然、その人はホームに入ってくる電車に飛び込んだ。幼い子供ふたりと、まだ20代の若き奥さんは途方にくれていた。思考が止まり、思わず私に電話してきた奥さんに「どうしたら・・・なにをしたらいいのでしょう?」と聞かれた私は言葉を失った。

プライドの高かったツレは、自室でひっそりと首を吊った。女手ひとつで育ててきたという母親は、私の顔を見るなり泣き崩れていた。そのツレのガリ勉の兄貴とは、通夜ではじめて話した。いつもチャラチャラと遊んでいる私を嫌っていたであろう、このガリ勉兄貴が、初めて私に対して語った言葉は「今日は来てくれてありがとうございます。」だった。

不思議な感覚である。

なぜだか、「リストカット」などを繰り返す人と話したことも少なくない。
私の答えはいつも同じ。

「不満とは満足の否定である」

「あるものを数えるのが生きるという事。ないものを数える必要はない。」

しかし、残念ながら、コレでは通じない。
いや、所詮は「言葉」などどうでもいいのだ。

「死にたい」という状況において「言葉」ほど虚しく響くものはないのかもしれない。すなわち、そのほとんどに対して「何もできない」ということだ。

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よく当店の従業員とトラブルを起こしていたヤクザな風貌のおっさんが、親の墓近くの木にぶら下がって死んだという。アル中だったとか、借金があったとか、入院していたとか、いろんな話が聞こえてくる。現在の店長が主任だった頃、些細なトラブルから激昂し、なんとボボ・ブラジルも顔負けの「頭突き攻撃」(※ココバット)で病院送りにしたこともある乱暴なおっさんだった。いつもエラそうに理不尽なことを喚いていた記憶がある。

あんなに自分勝手に生きておいて、辛くて死ぬとは最後の最後まで自分勝手なおっさんだったのだろう。ん?なるほど・・・「自殺」とは・・すべからく「自分勝手」であるわけか・・・。

「5」へ

■2008/04/07 (月) ガチコメ的「自殺マニュアル」5

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私がもし、今、「遺書」を書くなら、倅にはこう遺す。

「他人のためになにがやれるかを考え・・・ガクっ・・(ドクロ・笑)」

私がもしも天涯孤独の一匹狼ならば、給与は全部、毎月、確実に飲む。どうせ寝るだけだ。クソ安い家賃のアパートを探し、車なんぞも欲しくない。飲みに行くなら電車で行ってタクシーで帰るわい。本とゲームを「大人買い」しまくり、有給休暇は全部『引き篭もる』に知れている。どうせ、仕事もぱっとしない。不健康で不健全な生活を死ぬまで送るだろう。どうでもいい。いざとなったら洗剤混ぜればいいんだろ?簡単なもんだ。

しかし、私には「護るべき」家庭がある。仕事がある。
社員がいる。お客様がいる。仲間がいる。

そのために「生きる」ことが必要だ。そして、左巻きのくるくるパーには絶対理解できんだろうが、「死ぬ」ことも、そのためにはあり得るのである。

まあ、それも「死ぬまで」という条件付ではあるがな(笑)。

「人は人のためにこそ生きられる」のである。

「自分のためだけ」ならば、当然ながら「死ぬ」こともあり得よう。つまり、究極の「個人主義」とは「自殺」であるのだ。

「他の何か」のために死ぬことを「自分で自分を殺す」“自殺”とは言わない。そう。そういう場合は「自分で自分を決める」“自決”と言うのである。

すべての答えはここにある。

「自分勝手な自殺」と「自己犠牲の自決」
『逃げるための自殺』と『立ち向かうための自決』

結果だけ見れば、ただ死亡するだけだ。
しかし、生き抜く上において、これほど重要なこともあるまい。

そして、その差異を明確に見分けることができたとき、人は少しだけ強くなる。

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