画竜点睛

素人の手すさびで作ったフォントを紹介するブログです

へろへろ

2011-10-30 | 雑談
今月はずっと暇な状態が続いていたのですが、先週末滅多にやらない学参物の仕事が入ってきました。これが想像以上にきつい仕事で、一時はもう納期に間に合わないんじゃないかと諦めかけたほどでした。連日夜明け前まで作業をして何とか納期ぎりぎりに初校を出し終えることができたものの、精力を使い果たして今は何をする気も起こりません。

こういう仕事をやってみると、ふだんはほとんど意識することのないInDesignのある面での機能不足が痛感されます。まず囲み罫の機能がない。線種のカスタマイズの自由度が低い。矢印の矢羽の大きさが調整できない。そして数式の機能がない。これらの機能なしにほぼ全行数式で埋め尽くされた文章を組むのは、手ぶらで山に登るようなものでしょう。数式の機能はともかく、せめてほかの三つについてはもう少し機能強化できないものなんでしょうか。

数式の作成についてはいくつか方法が考えられますが、一長一短で決定打といえるものがありません。たとえば高価なプラグインを導入したとしても自分のPC以外では組版結果が再現できないというのでは意味がありませんし、TeXや他のソフトで作成した数式をInDesignの文書に貼り込んでいくというのもこれだけ数が多いとさして効率的とも思えないからです。まして他の作業者との間で仕上がりを揃える必要がある以上、他のソフトに頼るのは極力避けざるを得ません。そう考えるとInDesign自体に数式の機能が備わっているのがやはりベストのような気がします。

ただそのためにアプリケーションの動作が重くなったのでは意味がありませんし、この機能をどう組み込むのかも問題です。通常のテキストと同様に扱えるようにしなければならないという点からすれば、インライングラフィックやアンカー付きオブジェクトのような形になると考えるのが妥当なところでしょうか。しかしいずれせによ数式機能が搭載されるという話は一度も聞いたことがありませんから、実現の見込みはほとんどないのかも知れません。数式機能が搭載されたときにはすでにこの業界から引退していた、なんてことにならないように願いたいものです。