<鼻歌で散歩>

くも膜下出血で受け死にかけました。鼻歌を歌って散歩しながら体力つけて100まで生きるつもりです。

杉よ、嘆くな

2005-02-03 17:12:03 | ガルマルの鼻歌で散歩
杉といっても、杉 良太郎さんのことではありません。木の杉です。

今日の散歩は、マンボNo5だけでした。他の時間は、杉のことを考えていました。

スギ花粉の季節です。花粉症の方には、つらい季節ですよね。散歩している道の脇には杉の木が沢山あるんです。今年のスギ花粉は多いといいますが、確かに、どの木もたわわに雄花をつけていました。この雄花がもう少しすると花粉をあちこちにまき散らすんですよね。

でも、杉の身になってみると大変ですよ。杉もそうだし、もちろん、人間もそうだけれど、子孫を作るというのは大変な労力がかかるんです。杉の年輪を調べると、花の多い年は極端に年輪の幅が狭くなります。年輪の幅が狭いということは、幹を太らすことができなかったということです。花を咲かせることに栄養を使ったので幹を太らせることができなかったのです。自分の身を削って花を咲かせて子孫を残そうとしているわけです。

そんな大変な思いをしてまで、スギは花を咲かせます。どうして花を咲かせるのかって? 植物は、危機的な状況になると、花を咲かせて子孫を残そうとします。ひょっとすると、現在は、スギにとって危機的な状況なのかも知れません。

もう一つスギが花を咲かせる理由は、第二次世界大戦と関係があります。「お山の杉の子」という歌をご存知でしょうか。はげ山のスギの子が椎ノ木に馬鹿にされながらもお国のために役に立つために大きくなるという内容です。第二次大戦中は、スギを植えてお国のためにがんばろう、戦争が終わったあとははげ山にスギを植えて復興しようということで歌われました。いまでこそ、ブナや椎樫といった木がもてはやされていますが、戦争直後は、スギがもてていたんです。第二次世界大戦で日本の山のほとんどがはげ山になったので、すぐに大きくなるスギが盛んに植林されました。

それで、スギの苗木をどんどん作らなければいけなくなったのです。そこで、すぐに大きくなるスギの木を全国から選んで花を咲かせて、どんどん、タネをならせて苗木を作っていったんです。いい木を選ぶといっても花が咲かなければ何にもなりません。だから、花の咲く、特に、雄花を咲かせて花粉を多く作るスギが選ばれていったのです。

わざわざ、花の咲くスギを選んで植えていったというのが、今のようにスギの花粉が大量にばらまかれるようになった原因の一つです。

そんなことを考えながら、スギよ、嘆くな、と思いました。これは、狼よ、嘆くなという映画化もされた小説をもじったつもりです。狼よ、嘆くなも悪いことは何にもしていない狼が人間に殺されていくというストーリーでした。「犬になりたくなかった犬」という小説を書いた人の作品です。

今日のしっかり歩き、6252歩 46分 体重65.8kg 血圧159 98。

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