大浦山洞穴は、神奈川県三浦市南下浦町に所在します。1949年に偶然発見され、その年に第1次調査が行われました。その後、1962年と1963年に、第2次調査と第3次調査が行われています。1997年に、三浦市埋蔵文化財調査報告書第4集として、三浦市教育委員会により出版されました。アマゾンで検索しましたが、ヒットしませんでしたのでリンクさせていません。
本報告書は、以下のように、全9章と付編からなります。
- 位置と地形(赤星直忠)
- 発掘調査の目的(岡本 勇)
- 調査の経過と方法(赤星直忠)
- 周辺の遺跡(釼持輝久)
- 洞穴内の堆積層について(岡本 勇)
- 古墳時代およびそれ以後の埋葬例について(赤星直忠)
- 出土遺物(中村 勉・釼持輝久・小川裕久・赤星直忠)
- 成果と課題(中村 勉・小川裕久)
- まとめ(岡本 勇・浜田勘太)
- 付編.大浦山洞穴の弥生時代人骨、とくにその人為的損傷について(鈴木 尚)
この大浦山洞穴は、考古学者の赤星直忠[1902-1991]や岡本 勇[1930-1997]により発掘調査が行われました。本洞穴からは、弥生時代中期の成人13体が出土しています。特徴的なのは、人骨に傷が認められており、食人が行われたと推定されていることです。