人類学のススメ

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報告書12.三貫地貝塚

2014年01月24日 | N7.報告書[Site Report:Japanese]

Fukushimapmuseum1988

 三貫地貝塚は、福島県相馬郡新地町に所在します。この遺跡は、1952年に甲野 勇[1901-1967]を調査責任者として発掘調査が行われました。その後、1954年に鈴木 尚[1912-2004]を調査責任者として東京大学理学部人類学教室により発掘調査が追加して実施されています。この遺跡からは、縄文時代後期~晩期の人骨が100体以上出土しています。この発掘調査の全容は、調査から30年以上経過した1988年に、『三貫地貝塚』として福島県立博物館から出版されました。アマゾンで検索しましたがヒットしませんでしたので、リンクさせていません。私は、福島県立博物館を訪問した際に購入しました。

 本書の内容は、以下のように、全12章からなります。

  1. 調査から報告書刊行までの経過
  2. 三貫地貝塚について
  3. 日誌抄
  4. 三貫地貝塚研究史
  5. 三貫地貝塚の位置と周辺の遺跡
  6. 調査区の設定
  7. 層位と遺構について
  8. 出土遺物について
  9. まとめ
  10. 1954年の調査
  11. 三貫地貝塚出土人骨
  12. 動物遺存体について
  •  なお、第11章には、「頭蓋観察」(鈴木隆雄)・「頭蓋計測」(埴原和郎・内田亮子)・「歯牙」(松村博文)・「頭骨の形態小変異」(百々幸雄)・「四肢骨」(馬場悠男)・「古病理学的所見」(鈴木隆雄)・「付編埋葬状態」(埴原和郎)と、多くの人類学者が三貫地貝塚出土人骨について記載しています。

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