家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

インフレと持ち家についての怠け者による推論

2009年11月19日 | 家について思ったことなど
 ちょっと前の話で恐縮だが、勝間和代氏が管国家戦略室担当大臣にデフレ脱却提言をして以来、インフレについての是非論がところどころで盛り上がった。

 ぶっちゃけ、どちらにすべきかなんて私にはわからない。
 ていうより「毒をもって毒を制す」みたいな、悪さの質が違うだけでどちらも悪いなんてこともありうる話ではないかというふうに思っている。現在はデフレなので、実体験として「悪さ」を実感できるから、リアルに実体験していないインフレの方に目を向けたくなるということもあるだろう。

 いずれにしろ、どうしたらいいのか提言する実力のない人間が議論に参加するのは無意味なので、インフレということにスポットが当たったことをきっかけに、家づくりの観点からざっくりと状況認識してみることにする。

 私は物事を考える時、よく時間と確率を大づかみに意識する。
 4年前、家を新築する時に考えたのは、「今(←当時のこと)はデフレだ」ということ。そこから「デフレはいつか終わる」という考え方に遷移した。デフレ時は建築資材が安いわけで、「ある意味、家を建てるチャンス」という風にとらえた。
 その後いったん建築資材が高騰したので(関連エントリ→LINK)自分の判断に自信を持った時期があったが、結局それは中国の北京オリンピック需要が影響していたにすぎず、今はまたデフレ状態に戻っている。したがって自分の選択が必ずしも正解だったとは言えない状況にある。
 ただ、少なくとも現時点ではっきり言えるのはデフレ局面がさらに長く続いている、という事実。
 ということは今後、インフレが訪れる確率は次第に高まっていくと考えることができる。なぜなら未来永劫デフレが続くわけはないのである。インフレではない期間は相当長くなっている。時間の経過は確率を高める方向に働く。
 むろん世界情勢や経済政策次第でどうともなり、それを分析もしていない怠け者による単純で荒っぽい推論ではある。確率と称しながら数値で表すことすらできない。
 しかし、目先のことは予見しにくいが、長いスパンで起きることは予見できるということがある。たとえば、今後一年間で大地震が起きる予測はしにくいが、今後一〇〇年間だったら、どこかのタイミングで大地震が起きそうだと考えられるわけである。
 インフレ、デフレは地震と違って人為的所作による影響はあるものの、自在にコントロールはしにくい点において自然災害と似たように考えてもいいと思う。

 さて、個人としての立場で気になるのは、リタイアして年金と貯蓄に頼る生活に入ったときのインフレだ。
 持ち家はインフレとなったときは賃貸より有利だ。人口減の局面で土地の価格高騰は考えにくいものの、その他の物価が高騰したら、大家はたまらず家賃を引き上げるだろう。
年金生活で家賃が上昇するのはつらい。その点、家賃を支払わなくともよい持ち家ならインフレヘッジになる(ただし、その時点で住宅ローンを払い終わっているか、固定金利のローンを組んでいる場合←コレ重要)。

 自分の残りの人生の長さを見つめると、デフレが終わり、インフレが到来する局面がくる確率は、そうでない確率より高いと判断する。そしてこの家の寿命はおそらく自分の寿命より長い。引き継ぐ家族まで含めたら、どこかで必ずインフレに遭遇するといってもいいのではないか。
ということで、やっぱり「自分の家を建ててよかった」と納得している次第。



<注意書き>
・わけのわからないポジティブシンキングが得意なブログ主なので(関連エントリ→LINK)、意識して読むべし。

・ついでに、このエントリはブログ主による、認知的不協和の逓減的行動であるかもしれないこと(関連エントリ→LINK)も意識すべし。

・こんなことまで妄想することも、私にとっては家づくりを楽しむことの一環である(関連エントリ→LINK)。


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