G20から帰国後最初の仕事が燃料税引き上げの6ヶ月延期
ところが、5日のテレビ番組でドルジ環境相は、「今晩、マクロン大統領と電話で話し、2019年は引き上げを断念することになった」
なんと、延期表明の舌の根も乾かないうちに、燃料税引き上げを断念。
これで事態の収束を図りたいのだろうが、期待通りに行くかどうか危ぶまれている。
抗議運動の初期に打つべき手を打たず、今になって燃料税引き上げを断念すると言うことは、最悪の選択のように思う。
抗議デモが当初の燃料税引き上げ反対から、富裕層に対する減税の一方で、年金生活者に対する補助を削減するなど、マクロン政権の政治姿勢そのものに対する人々の不満へと微妙に抗議が変質している。
明日の抗議デモに参加するためか、人々が三々五々と集まってきている。
政府は8日に予定されるデモで暴力行為の再発を阻止するため、全国に治安要員8万9千人を配置、パリに装甲車約10台を展開する特別措置を取ると明らかにした。
>再びデモか パリ緊迫 “黄色いベスト”続々と集結
FNN prime 2018年12月8日 土曜 午後5:49
フランスで続く、燃料税引き上げなどに対する「黄色いベスト」運動は、4週連続でデモを行う構えで、現地はすでに物々しい雰囲気となっている。
フランスの首都・パリの凱旋(がいせん)門付近では、朝早くから黄色いベストを着た人たちが次々と集まり始めている。
当局は、全国で9万人近くの警官隊を配備して、大規模な抗議デモの警戒にあたっている。
フランスでは1日、燃料税の引き上げに抗議するデモの一部が暴徒化し、全国で700人近くが拘束された。
このため、マクロン政権は5日、2019年1月から予定されていた燃料税引き上げを断念したが、最低賃金の引き上げなど、さらなる改善を求める人たちによる「黄色いベスト」運動は、8日も行われる予定。
シャンゼリゼ通りにあるカフェなどでは、前日、窓が割られないよう板で覆うなどの対応に追われていた。
現地時間午前9時半すぎ現在のパリでは、すでに多くのデモ隊がデモに向けて凱旋門近くに集まっていた。
プラカードを掲げている人もいた。
これからデモは、本格化するものとみられる。
また、前回のように過激化するおそれもある。
警官隊とそれからデモ隊、緊迫した様子が伝わってくる。
私にとって東京都、日本の国内問題と違ってパリ-は遠い異国、でも身内が住んでいます。
シナ中国、ロシアの関与はないのか、共産国家の嫌らしさが蠢いているようでなりません。
フランスは官尊民卑が日本よりひどい国だし、政治家エリートコースと言われるパリの政治学院→国立行政学院(ENA)→財務監察官が重要なステータスになる。
日本では名門受験校→東大法学部→キャリア公務員試験合格こんなとこかな。
マクロンはこのエリートコースを経てオランド前大統領に見出され大統領になれた。
フランスは支配層と一般国民との階層が厳然と残っていて、国民の思いが政治に反省されにくい。
マクロンは若いし、そうしたフランスが直面している国民の不満不安を省みず、取り込めず、逆にエリート政治家が陥りやすい自らが目指す政治理念にとらわれるために、温暖化防止の財源確保に燃料税を引き上げようとする。
国民に負担や痛みとなる年金や教育、労働改革など打ち出していて、全てが国民の反感を買っている。
日本では考えられない国民の意思を無視した強権政治、政治家と国民の間の階層が露呈したとも言える。
今までの大統領も強権政治だったのだが、マクロン政権はもうデッドロックへ乗り上げてしまった。