震災と原発事故で、昨年まで鮭を送ってもらっていた福島県浪江町請戸の港が壊滅したため、今年は友人に紹介してもらった札幌の専門店から購入した。
大きさはかなりのものだ。1メートルのまな板からはみ出す。
今回のメインディッシュは、サーモンステーキにした。フライは手間がかかるうえ後片付けがたいへんだからだ。そのかわり、ローズマリーとタイムで時間をかけて香り付をしたオリーブ油で下味をつけ、スパイスだけで塩味は抑えめにした。
最初に海鮮サラダと鮭の唐揚げを出してとりあえず一杯やってもらう。海鮮サラダには、別に注文したルイベをそえた。このルイベはうまかった。
あら汁といくら丼はいつも通りである。
だが、福島産の鮭と比べていささか味が落ちる。脂ののりがいまいちで、イクラもスーパーで売っているものと変わりない。これはどうしたことかと、クレームというわけではなく、知識として教えてほしいと店に問い合わせた。
結果、こちらの調査不足だったのだが、東北と北海道では鮭の旬が一か月以上も違うという。北海道ではお盆明けから鮭漁が始まって、10月はもう終りなのだそうだ。しかも今年は鮭が不良で、良いものが上がらなかったそうだ。
年によって違いはあるものの、東北では鮭が上がり始めるのが10月中旬で11月上旬までは型のいいものが上がっていた。ただ旬の時期が短かったので、10月に入ったらすぐに様子を問い合わせてパーティーのスケジュールを決め、もっともおいしいときに集まってもらっていた。
ちなみに今回のような程度の鮭であれば、何も北海道から取り寄せることはなかったのだ。
来年からはお盆明けには問合せて、その年の旬を確認したうえでスケジュールを立てたいと思う。しかし、9月ではいかにも早すぎるので、岩手か宮城あたりの漁港に問い合わせてみようかとも思っている。
もしかすると、これからさき何度かは鮭探しについやされそうである。
それにしても、震災と、いやそれよりも港の復興ができなくなった原発事故は、このようなささやかな幸せも奪ってしまうのだと、つくずく感じた。
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