小路幸也 著 集英社文庫 2024年4月19日
東京バンドワゴンシリーズ18作目になるのかな。
今はもう亡くなっているのに、成仏できず(というのか)家族らの住む家にいついている堀田サチの一人語りから始まる安定の大家族の物語。
毎年4月に文庫版の最新刊がでるけれど、単行本もこの文庫本の次の作品が4月に出版されているので、1年落ち(笑)
徐々に登場人物、相関図に書かれる人が多くなってきたけれど . . . 本文を読む
藤岡洋子 著 朝日文庫 2024年 4月30日 第1刷
第9回の京都本大賞受賞作。
すっごく良かった。 私の好きなジャンルなんだと思う。
婚約を機に、東京での仕事も止めて、婚約者と彼の実家のある京都に来た美咲。
婚約者の和範も東京での銀行勤めをやめて京都に戻ってきた。
和範の家は飲食業だと知らされていた美咲は、婚約者の実家が和風レストランや土産物店、老舗旅館の経営まで手広くやっていると分 . . . 本文を読む
澤村御影 著 角川文庫 令和6年 3月25日 初版
高槻准教授と、深町尚哉の2人による民俗学ミステリーの第10弾。
幼い頃、行方不明になっていた高槻彰良の事件と同じような事が再び起こり、なんとなく謎が解き明かされる・・・かも知れない(笑)という展開と、その章以前の、民俗学講義の2本立て。
今までも割と身近な怪異が出てきていた。
トイレの花子さんとか、口裂け女とか。
だいたいは見聞きしたこと . . . 本文を読む
先日、源氏物語ミュージアムに行って、一番最初に宇治十帖のダイジェスト版?のミニミニ映画を見るように誘導されました。
源氏物語は田辺聖子さんの訳で読んでいたものの、続きの宇治十帖のくだりが非常に曖昧で、ひょっとしたら読んでないんじゃないか?と思ったほど。
で。
宇治十帖のところだけ、文庫本を2冊買ってきて再読しているんですが、そもそも登場人物が多すぎる(笑)
この人は誰だっけ? 官職は何だっけ? . . . 本文を読む
知念実希人 著 実業之日本社文庫 2024年 2月15日
天久鷹央の推理カルテ
著者が現役医師だけあって、やっぱり病院内部の事は詳しい。
MRIに吸着事故が起きるなんて知らなかった。
天久鷹央の学生時代の師でもある御子神氷魚の死をめぐる推理物語。
天久鷹央も御子神氷魚も、ギフトと言われる並みはずれた頭脳をもった天才なんだろう。
保ってあと1年もあれば・・・と鷹央に診断されている氷魚が . . . 本文を読む
ファンタジーになるのかなぁ。
疲れた人、心を病んだ人に薬ではなく「猫」を処方する不思議な病院。
読み進むうちに、この病院のかなりな謎にたどり着くわけだが、京都本大賞というだけあって、京言葉や時おり描写される場所が楽しい。
だいいち、この病院の場所が、中京区麩屋町通上ル六角通西入ル富小路通下ル蛸薬師通東入ル、というもので、京都らしい住所なんだけど、そして京都以外だとさっぱり分からないと思うけ . . . 本文を読む
村木嵐 著 幻冬舎時代小説文庫 令和5年12月10日
徳川家康には20人からの側室がいたらしいが、阿茶はその中の一人。
ただ、彼女は側室というよりは側近に近いポジションだった。
容姿は十人並みで、しかも阿茶は夫と死別している再婚者にもかかわらず、家康の信頼厚く女が出ていくことのない戦場や、大阪城落城の折の交渉役にもなっている。
阿茶は当時の女性の枠をはみ出して、政にも明るく頭の切れる人物だ . . . 本文を読む
誉田哲也 著 中公文庫 2021年 10月25日 初版
ジウサーガの9作目。
これ、すっかり忘れていてどっぐべあさんのブログで見かけて慌てて買いに行きました。
魔女推理と並行読みしてたけど、ああ、このシリーズは姫川玲子登場のシリーズ同様、けっこうゲロゲロなんだった(笑)
歌舞伎町セブンのひとりだったフリージャーナリストの上岡が死んで、セブンがシックスになっている。
それで、、、セブンに新 . . . 本文を読む
魔女推理 きっといつか、恋のように思い出す
三田誠 著 新潮文庫 令和6年 1月1日
魔女推理第2弾。
前作同様、主人公は檻杖くのりと、薊拓海という二人の高校生。
魔女と噂される檻杖くのりは、《死》の味を好む。
本の帯にも青春×ゴシックミステリーとあるけれど、そもそもゴシックミステリーってなんやねん??
ゴシックはなんとなく分かる。 時々ゴスロリ少女も見かけるし。
まぁ、魔女、なんていう . . . 本文を読む
食堂のおばちゃん 15 おむすび縁結び
山口恵以子 著 ハルキ文庫 2024年 1月18日 1刷
シリーズ15作目。 それぞれ歳もとる。 一(にのまえ)一子や二三は、それほど劇的?な変化はないけれど、周りの若い人たち、常連客、にはいろいろな変化が現れる。
結婚するもの、子どもが出来たので繁盛している店をしばし閉めなくてはいけなくなったり、二三の娘に病気が発覚したり。
娘の要に癌が見つかっ . . . 本文を読む
魔女推理 嘘つき魔女が6度死ぬ
三田誠 著 新潮文庫 令和5年 9月1日
息子の部屋にあったのを持ってきて読んだ(笑)
著者のことは全く知らなかったけれど、調べたら日本のゲームデザイナー、ライトノベル作家である。。。とある。
なるほど、そんな感じ(どんな?)
高校の同級生二人が主人公のポジション。
久城という街に住む謎めいた「魔女」と呼ばれる美少女、檻杖くのり。
くのりとはいろいろあって . . . 本文を読む
生姜屋さんとつくった まいにち生姜レシピ
監修者 GINGER FACTORY 発行所 (株)池田書店 2023年 2月24日発行
この本ね、春先からず~っと気になっていたの。
Made in TSUBAMEのミニミニおろし金が数量限定でついていてね。
ず~っと買おうか買うまいか悩んでいて(笑) そのうちミニミニおろし金付きの本もなくなるだろうなーって思ってたら、まだあった(笑)
. . . 本文を読む
住野よる 著 新潮文庫 令和5年 7月1日
購入してから読み終えるまで長くかかったなぁ。
積読本が増えて、どんどん下になってたというのもあるし、出だしの男子高校生カヤと、夜のランニング中に休憩する今は使われていないバス停で出会った異星人? 未来人?カヤとの物語が、ちょっと荒唐無稽すぎて『こりゃだめだ』と放り出していたというのもある。
住野作品は『君の膵臓を食べたい』は本と映画でも見たけれど . . . 本文を読む
知念実希人 著 角川文庫 令和5年 11月25日 初版
川栄李奈さん主演で、テレビドラマ化されるらしい。
それの文庫書下ろしの原作本。
知念作品の、医療サスペンスものは読みやすくて大好きだけど、おそらくドラマ化されてもテレビを見損なう人なので、本で一足早く(笑)
ナースエイドという名称はもう一般的なの?
私は幸いにも大きな病院にお世話になることがなかったので、看護師さん以外にこまごまとし . . . 本文を読む
柏井壽 著 PHP文芸文庫 2023年 9月21日 第一刷
この著者の京都を舞台にした小説、とても好き。
京都の言葉も自然だし、料亭だけあって出てくるお料理も美味しそう。
同じ著者の『鴨川食堂』でも言えること。
事件が起こっても血なまぐさい事にはならないし、綺麗におさまる。
味くらべというだけあって、老舗料亭『糺ノ森山荘』では、腕のたつ料理人二人を板長の座をかけて折り折に料理対決させる。 . . . 本文を読む