ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

オキナワアズチグモ

2018年09月19日 | 動物:クモ・その他

 目つきの悪い奴

 沖縄の植物を紹介しようと休日にあちらこちらを散歩して植物の写真を撮り始めたのは2004年秋のこと。植物を撮っていたらそこに虫がたくさんいることを知って、間もなく動物の写真も撮り始める。動物の中でもクモ類は、特に網を張っているクモは割合撮り易い。大きくて目立つオオジョロウグモ、網は張らないが屋内に多くいるアシダカグモやハエトリグモは2005年頃には既に写真を撮り、何者か判明もしていた。

 300坪の畑を借りて農夫の真似ごとを始めたのは2012年夏のこと。その1年後には一応畑らしくなって、作物もいくつか育っていた。その作物の収穫などしている時に面白い見た目をしたクモにしばしば出会った。今回紹介するオキナワアズチグモ。
 オキナワアズチグモ、それまで見たこと無かったのに、畑ではよくお目にかかる。アシダカグモは大きくて恐ろしげだが、本種は体長1センチ程でそう大きくは無い。
 面白いと感じたのは顔、目とそれを含む周辺。アズチグモはヤクザのような強面(こわもて)をしている。目が恐ろしげである。何度も遭遇しているが、見るたんびに何か獲物を仕留めている。闘っているという状況なので、怖い目をしているのかもしれない。

 
 オキナワアズチグモ(沖縄安土蜘蛛):クモ目の節足動物
 カニグモ科 沖縄島以南、先島諸島、与那国の南西諸島に分布 方言名:クブ
 名前の由来は資料が無く詳細は不明。オキナワ(沖縄)は「南西諸島に分布」ということからであろうが、アズチが何のことか。広辞苑でアズチを引くと「弓を射る時、的の背後に土を山形に築いた所」とある。それだけではヒントにならなかったが、あずちまくらという単語もあって、それは「上が狭く底の広い、垜(的の背後に土を山形に築いた所)の形に似た・・・箱枕」とあり、「上が狭く底の広い」という垜(あずち)の形と本種の形が似ているからであろうと想像した。本種の体の形は台形をしている。
 垜は常用漢字では無いようで、PCによっては表示されないかもしれないので、ここでは同じ意味で使える安土という漢字表記を用いることにした。
 狩猟行動は待機型と文献にあり、待機型とは「網は張らず、草陰、葉裏などで待ち伏せして、近寄った獲物を狩る」とのこと。私もそれは何度も見ている。
 『ネイチャーガイド 日本のクモ』に「白色の腹部に3対の黄色の眉毛状斑を持った鮮やかなクモ、頭胸部と歩脚のまだら模様も目立つ」とあるが、私はそのような鮮やかな本種を見たことがない。「色彩、斑紋には変異が多く、全体白色や黄色の個体も見られる」ともあるように、私の写真は、1つは全体白色の個体、もう1つは全体黄色の個体だと思われる。体長は雌9ミリ内外で、雄3ミリ内外。出現時期は3~8月。
 
 上の写真1は全体白色の個体、下の写真2は全体黄色の個体。

 記:2018.9.18 ガジ丸 →沖縄の動物目次
 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』湊和雄著、実業之日本社発行
 『西表島フィールド図鑑』横塚真己人著、実業之日本社発行
 『沖縄クモ図鑑』谷川明男著、有限会社文葉社発行
 『ネイチャーガイド 日本のクモ』新海栄一著、株式会社文一総合出版発行

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
« 平和へ貢献する人 | トップ | ワシントンヤシモドキ »