ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

トロパ

2016年09月30日 | 沖縄04行事祭り・生活風習・言葉

 9月の初め頃、正確に日付を記すほどの事でもないが、日記を調べると、その日の朝発生した台風13号がその日の夕方沖縄島に接近すると聞いてアタフタした9月6日のことである。友人Oの店に寄って彼とユンタク(おしゃべり)した際、「このあいだ、UとZと3人でトロピカルビーチへ行ってビールを飲んできた」とOが言う。
 UもZも同級生、黄昏(たそがれ)ている後期オジサン3人が、若者達で賑わう宜野湾トロピカルビーチへ出掛け、浜辺で夕陽を眺めながら酒を飲んだとのこと。「何で?何のために?どんな心境で?」と私は少なからず疑問に思った。「黄昏時のオジサンが浜辺の黄昏時をどのような想いで時間を過ごしたのだろう」と少なからず興味も持った。
 それから約3週間経った今週日曜日(25日)、そのOに誘われて、同じトロピカルビーチへ私も出掛けた。メンバーはOと私の他、Oの女房E子、そして、前回も今回も黄昏ビーチの提案者であるUの4人。皆同級生で人生の黄昏時の人々。そんな4人が、若者達で賑わう宜野湾トロピカルビーチへ出掛け、浜辺の黄昏時を過ごした。
     
     

 O夫妻の経営する店に集まり、Uの車で4時過ぎに出発し、途中、スーパーでビールやつまみなど購入し、4時半頃には現場到着。我々世代も若い頃、あちらこちらのビーチへ行ってビーチパーティーなるものをやった。ビーチパーティー、この頃はビーパと言うらしいが、今でも沖縄では廃れていないようだ。多くの人々が集っていた。我々のような年寄りはほとんどいない。若者達、小さな子供のいる家族連れが大勢。
 涼しい潮風に吹かれながら、目の前の青春達とは関係なく、私の頭には色っぽい声の持ち主ちあきなおみの歌う『黄昏のビギン』が浮かんでいた。「雨に濡れてた 黄昏の町・・・」と歌い出しは覚えている。その後は「あなたとやった 初めての夜」だったかうろ覚え。その後は思い出せない。メロディーは覚えている。ロマンチックな曲だ。
 今は畑が実際の労働で忙しく、畑の作物が上手く育つためにはどうしたらいいかと考えたり調べたりするのにも忙しく、浜辺でのんびり時間を過ごそうなどとはあまり思わない私だが、もっと歳取って、まだ元気だったら、若かりし頃を懐かしんで海辺で1人黄昏ているかもしれない。その時はギターを持って行って『黄昏のビギン』を歌おう。
     

 その日、トロピカルビーチでは宜野湾市が主催する催し物があった。沖縄では有名らしい歌手、バンドなどがステージで演奏していた。何組かが出演したが、その中で名前を知っているのは1人だけ。その人も含め、私好みの音楽ではなかったのでほとんど聴かなかった。ただし、それはあくまでも私の好みであり、ステージ前は多くの観客で賑わっていたようだ。多くの人が有意義な時間を過ごせたものと思われる。良い催し物だと思った。演奏が全て終わると花火が上がった。花火を見るのも私は30年ぶり位だった。
 会場には広い駐車場(一部有料)があり、バス停からもそう遠くはない。ビーチパーティー用の施設も整っていて、バーベキュー用の炉も用意されている。浜も海もきれいで泳げるし、マリンスポーツ体験もいろいろできるし、遊び場所として申し分ない。その上プロのミュージシャンの演奏が只で聴ける。青春の頃であればもっと楽しめたはず。
     
     
     

 表題のトロパはトロピカルビーチ・ミュージック・パーティーの略らしい。私がそう略したのではない。宣伝ちらしにそうあるので正式な略称のようだ。感性の良い(と自分で言う)私ならそんな略し方はしない。私なら、Tropical beach Music PartyをTromupaとしトロムパ、ムが撥音便となってトロンパと発音し、宜野湾トロンパとしたい。
 トロンパは語感が良いので曲に乗せ易い。テーマソングもすぐできる。例えば、
 トロンーパッ、トロンーパッ、青空の下のマリンスポーツ
 トロンーパッ、トロンーパッ、潮風に吹かれバーベキュー
 楽しいね、楽しいな、笑顔はじけるトロピカルビーチ
 トロンーパッ、トロンーパッ、夕陽の中のミュージック
 トロンーパッ、トロンーパッ、夜空に開くファイヤーフラワー
 オジィもオバァも あの子もこの子も 踊りだしてるトロピカルビーチ
なんて感じ。いかがでしょう宜野湾市役所の担当者様、お礼はビールでいいよ。
     

 記:2016.9.29 ガジ丸 →沖縄の生活目次