ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

必要な基礎学習

2004年12月17日 | 通信-社会・生活

 日本の子供たちの学力が落ちた、と先日、テレビのニュースでやっていた。知識の量が減ったというのであればそう気にならないが、物を考える力が落ちたというのであれば少し心配になる。今、政府がやろうとしていることはどういうことか、を考える国民が減ってしまうことになる。権力者たちの巧みな嘘に騙される国民が増えるということになる。
 仕事関係以外の本はほとんど読まない。大学は文学部日本文学科だったのだが、その頃から芥川賞作家、直木賞作家などに興味を持てなくて、以来、それらの作家の作品をほとんど読んでいない。で、「ノルウェーの森」を知らない。それを書いた超有名な作家の名前を今、(喉まで出かかっているのだが)思い出せない。前回、知識はさほど必要ではなかろう、というようなことを書いたが、それは、そんな自分へのいいわけ、自己擁護も少し含みつつ、でも、やはり、そんなこと知らなくても何の不安も持っていない。
 スーパーのレジのお姉さんもバスの運転手も算数なんて加減乗除程度で良かろう。微分・積分なんて、いったいどれだけの人が大人になってから使っているのだ。理工科系の仕事に携わっている人以外ではそうはいるまい。理系の仕事に進みたい、数学に興味があるっていう子供たちが、好きな数学の知識を深めていけば良いのだと思うのだが・・・。
 一人の人間が一人の社会人として自立して生きていけるための基礎学習においては、知識の量では無く、考える力をいかにつけるかが大切なのだと思う。ナクヨとかイイクニとか年号なんて覚える必要はない(もちろん、好きな人は覚えていい)のだ。奈良時代、平安時代、鎌倉時代という時代の流れを大まかに覚え、何故そのような時代になったか、何故その時代が滅びたかなどの、「何故」を考えるようにしたら良い。
 考える力をつけると、自分は何が好きか、自分に必要な知識は何かなどということが解ってくるのではないか。・・・などと偉そうなことを宣うガジ丸であったが、
 ガジ丸HPを立ち上げた当初に、HP内のメールアドレスが間違っていると義兄に指摘された。しかしHP作成ソフトの使い方を良く知らない私は直せないでいた。先週、友人からも同じ指摘を受け、ついに、今まで開くことの無かったHPソフトのマニュアル本を開いて、やっとアドレスの直し方を覚え、直したのだった。
 開いたついでに、マニュアルを少し読んでみた。そしたら、これがまた、「え!こんなこともできるの。こんなことが、こんな簡単にできるの。」などの発見でいっぱいだった。
 まったく、「自分に必要な知識が何であるかが解る」などと、いかにも自分はそうできるかのような大言壮語をしてしまったが、言っている本人がこんなもんである。自分に必要な知識が手元にあるのにも気付かない。それもこれもテーゲー(だいたい)で生きているウチナーンチュの性質のせい、ということにしておこう。
 気付かない、見過ごしてしまう、知っていても努力しない、なんてことはよくあること。どうやらこの世は、自分の好きなことでさえその知識を十分に得るのは難しいようだ。その上さらに、自分の好きでないこともたくさん覚えなければならない現代人の人生というものは、重い荷物を背負って坂道を登るが如く(家康)であるようだ。大変ですなあー。

 記:2004.12.17 ガジ丸