ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

情熱芸術

2011年06月24日 | 通信-文学・美術

 何というタイトルだったか覚えていないが、以前、テレビでやっていた映画のコマーシャルで「浮気したけど妻が好き、それってあり?」というキャッチコピーがあった。私は結婚の経験が無く、恋人の付き合いも半年以上続いたことが無いせいか、女性の感性というものを理解できていない。女性の感性が理解できないから付き合いが半年以上続かないのかもしれない。卵が先か鶏が先かみたいなものだが。それはともかく、「浮気したけど妻が好き、それってあり?」って「普通じゃないの、大ありじゃないの」と思う。
  キャッチコピーは誇張表現するので、「浮気したけど妻が好き、それってあり?」も女性の感性を多少誇張しているのかもしれない。「浮気したけど妻が好き?まあ、そういうこともあるんじゃないの」と思う女性も少なからずいるはず。たまたまそういう女性に出会っていないので私は結婚できない、・・・ということにしておこう。

 情熱に欠けるという点も、私がモテない理由になっているかもしれない。例えば、一人の女性を取り合う事態になった時、「もし良ければ譲ってくれないか?」とライバルに訊く。「何を言う!決闘だ!」と来られたら、平和主義者の私は静かにフェードアウトしていくはず。平和と女を天秤にかけたら、私は概ね平和を選ぶ。女は当然、情熱のある男を選ぶ。私は「情けない男!」と蔑まれ、以降一切相手にされないこととなる。
 しかし、思うに、結ばれた二人が幸せであるとは必ずしも決まっていない。熱はいつか冷めるだろうし、憎しみが生まれる場合もある。私は淡々と生きている。
          

 先日、沖縄県立美術館へ出かけた。同じ建物内にある沖縄県立博物館は1度見学したことがあるが、美術館は初めてとなる。「岡本太郎と沖縄」という企画展を観た。
  私は旅が大好きで、旅先で美術館巡りをするのも大好きで、その際、どこでだかは覚えていないが、岡本太郎の作品はあちらこちらでいくつか観ている。旅好き、美術館巡り好きは若い頃からなので、岡本太郎作品は若い頃から何度も観ている。若い頃から何度も観て、オジサンになってからも何度も観て、先日も観たが、私は岡本太郎が理解できていない。若い頃からずっと、一度もその作品に感動したことが無い。
 感動はしないが、人間の様々な欲望の表現であり、心身から溢れだすエネルギーの表現だろうとは感じる。生きることへの情熱みたいなものだ。ただ、正直言って、岡本太郎の作品からは情熱しか感じられない。なので、情熱の薄い私には理解できない。

 情熱の薄い私には好まれていないが、まあ、私の好みなどどうでもいいのだが、岡本太郎はその天賦の才と情熱でもって世に名を残している。それについては何の異議も無い。山羊汁の美味さを知らない人は知らなくてけっこう。岡本太郎の情熱に感動しない人(私のこと)は感動しないでけっこう。それでも岡本太郎は偉人として認められている。
 仲間からの人望も国民からの信頼も無いのに名を残そうと思っているスットコドッコイがいる。世に名を残したいと思っているその情熱がもし、辞めることを躊躇っている理由だとしたら、そんな情熱は捨て去って大丈夫。今すぐ辞めたからといってまったく心配には及ばない。「世のため人のためでは無く自分のために地位に執着した、歴代総理の中で最もスットコドッコイ」ということで現総理は名を残すであろう。良かったね。
          

 記:2011.6.24 島乃ガジ丸