ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アンチエイジング

2008年02月22日 | 通信-科学・空想

 父にパソコンを教えている。知人や友人のところへも教えに行ったりしているので、毎週というわけにはいかないが、月に2、3回は実家へ行き、1時間ほどやっている
 父のパソコン学習は昨年の6月からだ。「これが一番大事」と、パソコンの終わらせ方を最初に教え、しつこく教えた。「解った、解った、もう覚えた。」と、その時父は言うのだが、翌週にはもう忘れていた。
 「どうやって消すの?」と訊くと、
 「はっせ、簡単さあ。」と言って、父は電源ボタンを押そうとする。なるほど、確かにそれだと簡単に終わらせることができる。テレビやクーラーも点けたり消したりは同じボタンを押す。父にとっては、それと同じ感覚なのであろう。
 「パソコンを壊さないためには終わらせ方が大事だから」と、私はその後も、ワードで文章を書く練習をさせながら、毎回毎回しつこく、終わらせ方を教えた。その努力が実ったようで、今年になってからは、言わなくてもちゃんと終わらせることができるようになった。で、ここ1ヶ月余は、終わらせ方をしつこく教えることは無くなった。

 先週土曜日、実家へ行って、「パソコンやろうか?」と父を促すと、
 「パソコン、おかしくなってるなあ。」と言う。スイッチを押しても、いつもの画面になる前に、すぐに暗くなってしまうと言う。やってみる。確かに父の言う通り、いったん電源は入るのだが、ウインドウズ画面になる前に画面が消える。VIOSも動かない。あれこれやって、何とかセーフモードを立ち上げて、システムのエラーチェックなどして、通常のウインドウズを立ち上げる。そして、ハードのエラーチェックをする。
 ハードのエラーチェックは2時間近くかかった。終わった後にメッセージが出た。「ハードに修復不可能なエラーが1箇所ある。電源の何たらが異常だった可能性がある。」というようなことが書かれてあった。「ほほう、雷による破損みたいなものか。」と思ったが、最近、雷は無い。「パソコンを終わらせるのにプラグを抜いたりしたんだな。」と想像できた。「終わらせ方が不味かったんだよ」と父に言い、「教えた通りの方法で、このパソコンを終わらせてみて。」と要請する。父は、それを全く覚えていなかった。
          
 
 アンチエイジングが流行りみたいだが、それは主に外見のことを言っていて、世の女性達はそれに狂奔しているようだが、見た目など・・・、と思う。もちろん、見た目などどうでも良いとまでは思わないが、一番大事なことではなかろう。
 白髪頭でよかろう、禿げていてもよかろう、皺だらけでも、老班だらけでもよかろう、私はそれらを甘んじて受ける用意がある。その替わり、といっては厚かましのかもしれないが、できれば、脳のアンチエイジングを望みたい。
 がしかし、その希望が叶えられるかどうかは非常に危うい。私の脳味噌は着実に老 化しているようで、この頃物忘れがひどいし、醤油とポン酢を間違えておかしな味の料理を作ったりするし、車のドアに額をぶつけたり、運動感覚も鈍ってきている。見た目もオジサンだし、一兎を追うもの一兎も得ずになりそうだ。

 外見のアンチエイジングと言えば、「由美かおるは、私が子供の頃から由美かおるだった。」と、ふと思い出した。あの人の若さには恐れ入る。関係ないけど。
          

 記:2008.1.18 島乃ガジ丸