ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ハイイロクチブトゾウムシ

2014年06月13日 | 動物:昆虫-甲虫目

 他人のそら似?

 畑の北側境界にグヮバの木を列植している。20本余あって、それには小さな灰色の虫が多くいて、グヮバの葉を食っている。彼らはグヮバだけでなく、南側境界にあるサクラの葉上にも、道路沿いに生えているノカラムシの葉上にも多くいた。
  先週、エダマメを収穫している最中、その葉にも彼らが・・・「いや」とすぐに思い出した。エダマメは去年も植えて、去年も6月に収穫している。その時にエダマメに付いていた虫を調べて、それをコフキゾウムシと紹介したことを思い出した。家に帰って書いたものを読み返すと、その副題は『ビール党の敵』で「エダマメにはコフキゾウムシという小さな昆虫がたくさん付いていた・・・コフキゾウムシがエダマメを食害しているのであれば、彼らはビール党の敵となる」などと書いてある。そうなのだ、エダマメに付いているのはコフキゾウムシだった・・・いや、これはしかし、間違いかもしれない。

 図鑑のコフキゾウムシの次のページにハイイロクチブトゾウムシという種がいて、両者はよく似ている。写真をマジマジと見ても、コフキゾウムシとハイイロクチブトゾウムシの違いが判らない。私の目にはハイイロクチブトゾウムシは全体が灰色だが、コフキゾウムシは茶色っぽい部分があって「体色が少し違うかな?」くらい。体の形や大きさはほぼ同じ、グヮバのものとエダマメのものの写真をマジマジ見ても判別できない。寄主も同じくタイワンクズなどマメ科植物で、どちらもエダマメの葉上にいておかしくない。
  それでも諦めずに何度も、何十回も図鑑の写真の両者、及び、グァバに付いていた者とエダマメに付いていた者の写真を見比べみた。そして、素人の目だが、少しの違いに気付いた。「ハイイロクチブトゾウムシは口先(目と目の間)が割れている、ハイイロクチブトゾウムシはコフキゾウムシより触角が長い」という違い。
 でも、まだ確信は無い。参考書に、「コフキゾウムシの成虫の出現は4月から7月、ハイイロクチブトゾウムシの成虫の出現は5月から11月」とあったので、秋までいる方がハイイロクチブトゾウムシとなる。で、秋になればどちらかはっきりするはず。

 
 ハイイロクチブトゾウムシ(灰色口太象虫):甲虫目の昆虫
 ゾウムシ科 沖永良部島、沖縄島、宮古島、石垣島、西表島などに分布 方言名:不詳
 名前の由来、資料が無く正確には不明だが、「体全体が灰色から灰褐色のまるい鱗片に覆われ」からハイイロ、「吻は短く幅広である」からクチブトであろう。以上は『沖縄昆虫野外観察図鑑』の記事による。ゾウムシについては広辞苑に「象の鼻状に長く突き出した口吻をもち」とあり、そこからゾウムシと名がついたと思われる。
 「象の鼻状に長く突き出した口吻をもち」だからゾウムシなのだが、本種の口吻は象の鼻状に長く突き出していない。『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「本種のようにほとんど吻が長くならない短吻類と呼ばれる、ゾウムシらしくない一群がある」とあった。
 体長6~7ミリ内外と小さい。見た目はコフキゾウムシによく似ている。図鑑を見ても私には両者の区別がつかない。コフキゾウムシもゾウムシらしくない一群で口吻が短く、体長も6ミリ内外とほぼ同じ。さらに、本種は「食草はタイワンクズなど」で、コフキゾウムシも「タイワンクズの葉上で多く見られる」と文献にあった
 寄主はマメ科植物だが、『沖縄昆虫野外観察図鑑』に「夜間リュウキュウマツの葉を食べている」とあり、図鑑の写真はサトウキビを食べている。私の畑ではグヮバの葉上、サクラの葉上、ノカラムシの葉上に群れていた。成虫の出現は5月から11月。
 
 交尾

 記:2014.6.11 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『学研生物図鑑』本間三郎編、株式会社学習研究社発行

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