ガジ丸が想う沖縄

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墓穴の掘り方

2009年02月14日 | 通信-政治・経済

 郵政民営化に賛成だの反対だの、国民は理解していなかったのどーのこーのと、阿呆太郎総理が相変わらず「毎度お騒がせ」しているが、それとは別に、かんぽの宿の一括譲渡問題も、先週からお茶の間をお騒がせしている。
 落札金額が妥当なのかどうか、入札に不正があったのかどうか、その真相は、私には不明だが、非難を浴びている西川総裁と、それを糾弾している破吐野馬大臣とでは、私の感覚では少なくとも、西川総裁の方が大いに信頼できる。

 二人の顔を見て先ずそう思う。「外見で人間を判断するのはいかがなものか」と叱られそうだが、顔は男の履歴書とも言うので、全く的外れということもないだろう。少し補足すれば、私の判断は外見からだけでは無い。おそらく、二人のこれまでのテレビに映し出された言動も判断材料となっている。「偏見、先入観は良くない」とも言われそうだが、これまでの彼の言動を見て、「破吐野馬大臣は思慮の足りない人、お調子者、パフォーマンス好き」などとういうレッテルを私は貼っている。
 破吐野馬大臣は国会答弁などで勇ましい。ここぞとばかりに西川さんを攻撃する。郵政民営化の過程については、政府にも大きな責任があるはずだ。それは棚に上げて、「いいもん見っけ、これをとことんやっつけよう。俺の株が上がるぜ。」と思ってのパフォーマンスとしか思えない。いかにも、「俺は憤っている」という彼の芝居は、いかにも、「私はアホです」を露呈しているに過ぎない。「しゃべることで墓穴を掘る」の代表は阿呆太郎総理だが、彼もまた「しゃべることで墓穴を掘っている」一人のように見える。政府の管理に問題は無かったのか自らを省みることも必要だぜ、親分。

  労働者の解雇が続いている。「不況で消費が減り、生産も減った。よって、解雇。」という図式だろうが、無職の人が増えるということは、普通の生活を営む消費者が減るということ。消費者が減るということは、つまり、社会全体の消費量が減るということ。
 企業経営者は労働者を解雇することで、社会全体の消費量を減らしている。当然、自社製品の消費量も減る。ではあるが、この場合は、企業経営者が「墓穴を掘っている」ということにはあたらない。車もテレビも過剰に生産する必要は無い。需要が無いと判断したら生産縮小する。それはあたりまえの経営だと思う。社会全体の消費量をどうやって上向きにするか、失業者を労働力の足りない業種へどうシフトさせるかは政治の問題だ。

  人間が普通に社会活動を続けるのに必要な消費は、衣食住、光熱費、電気通信費、交通費など無くなることはない。その消費は、けして贅沢品などではない。車の代わりに自転車で良いし、大型液晶の代わりに小型ブラウン管で良いし、ブランド物の代わりに衣料スーパーの安い服で良い。少なくとも、人が生きるのに必要な消費は減らない。
 ホームレス状態の人が増えるということは、普通に社会活動をする人間の数が減るということ。人が生きるのに必要な消費まで減るということ。そうなると社会全体が沈んでいく。貧乏人を増やすことで日本社会が墓穴を掘っている。政治の問題です、総理。
          
          

 記:2009.2.14 島乃ガジ丸