ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

短くなった寿命

2006年01月14日 | 通信-環境・自然

 3年前にDVDデッキを買った。録画機能はついていないが、VHSテープデッキ兼用のもの。衝動買いであった。観るべきDVDをほとんど持っていなくて、まったく無用の長物であった。後悔した。VHSテープデッキは必要であるが、部屋には以前から持っているVHSテープデッキがあるので、その機能もまた要らなかったのである。
 録画機能付きのDVDデッキなら必要だった。部屋にはたくさんのビデオテープがある。観たいと思って録り溜めてあったものがおよそ60本。本棚の多くを占めている。それらをDVDに移し替えられたら、持ち物のスリム化を図れるからである。部屋が片付くのである。その後、DVD録画機能付きのパソコンを買った。まったく、録画機能無しVHSテープデッキ兼用のDVDデッキは無駄な買い物だったのである。
 去年の秋頃、VHSテープデッキが壊れた。あー、これで録画機能無しVHSテープデッキ兼用のDVDデッキが役に立つ時が来た、と思ったら、年末に、そのデッキのVHSテープデッキ部分が壊れた。壊れるんだったらDVDの部分が壊れろよ!と思うのだが、まったく、世の中は上手くいかないものである。
 しかし、それにしても、最近の電化製品の寿命は短くなっているように思う。一昨年壊れたテレビも5年持ったかどうか。それに比べ、古くに買ったものは丈夫である。私の部屋にあるステレオアンプは30年以上前のもの、まだ生きている。親戚の家に置いてある私のビデオデッキは10年以上も前のものだが、これも元気。科学は進んでいるのに、寿命は短くなるなんて何か変。科学が進むと寿命が短くなる、のは地球だけかと思っていたのだが、誠意を込めてモノを作る、という人間の心の寿命も短くなっているようだ。
 正月は、私もダラダラする。少なくとも夕方からはダラダラして、テレビ観ながら酒に溺れている。正月はだから、テレビが必要である。ところが、最近の正月番組は面白いものが少ない。私の趣味が変わったということもあろうが、フジ系とTBS系しか映らないということもあろうが、馬鹿笑いできるような番組が少なくなったと感じている。
 で、正月は溜まっているビデオを観ることに決めていた。ところが、ビデオデッキが壊れた。元旦の1日、酒に溺れながら考えた。ビデオデッキは必要かどうかを、である。
 翌日、電気屋さんへ行った。ビデオデッキは今、安い。1万円程度で手に入る。売り場をウロウロしながらどれにしようか考えていた。近くに録画機能無しVHSテープデッキ兼用のDVDデッキがあった。2万円を少し超える値段。「おっ、こっちも安い」と思った私は、それを買ってしまった。家に帰って、セッティングして、溜めていたビデオを観ながら、少し酔った頭が気付いた。DVDは要らないんだっけ、と。後悔する。
 年が明けて一週間経った8日、長年愛用してきたデジカメが壊れた。長年といっても5年は経っていない。私の持っているアナログのカメラは10年以上使っていたが、一度も故障しなかった。まったく!最近の機械はひ弱なもんだ、と憤慨しながら、壊れたデジカメを買った店へ持っていく。修理には最低1万円はかかるという。新しいものに買い換えた方が良いですよと勧められ、その通りにする。新デジカメは優れものであった。性能は高く、機能は豊富。しかも、値段が壊れたデジカメより安いのであった。
 なるほど、そうであるか。と私は気付いた。最近の機械は使い捨て向きなのである。技術の進歩が早いので、4、5年経てばたいていの機械は買い替え時となり、その頃、古い機械が壊れてくれると、ちょうど都合が良いのである。なるほど、と納得する。しかし、それにしても、機械が4、5年で壊れるような技術もあるということだろうか。

 記:2006.1.14 ガジ丸