ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

空家の有効活用

2005年03月25日 | 通信-沖縄関連

 ヤンバルの山の中には、ごく少ない数だが杉の木があるとだいぶ前に聞いている。先日テレビのニュースで、沖縄には杉の植林が500ヘクタールほどあると聞いた。500ヘクタールという数は全国レベルでみると、植林面積としてはきわめて少ない。植林としては少ないが広大な面積ではある。東京ディズニーランドの約6倍の広さだ。そんな広い面積に杉が植林されているというのに、私は沖縄で杉を見たことが無い。私以外の一般の沖縄人も、沖縄で杉を見た経験のある人はほとんどいないと思う。よって、沖縄には杉の木がほとんど無いといってもいいだろう。杉が無い、ので、花粉症も無い。(注1)
 数年前に渡名喜島を訪れたとき、役場の人から、島には多くの空家があるということを聞いた。昨年、久高島を訪れたときも、島には多くの空家があるということを聞いた。沖縄本島、那覇から車で30分ほどの位置にある知念村や佐敷町にも空家があるということを聞いた。渡名喜島や久高島もそうであったかは知らないが、知念村や佐敷町には住まいの建物だけでなく、空き農地を含んだ家も多いとのことであった。
 さて、そこで考えました。沖縄には花粉症が無い。花粉症を逃れるために長期滞在型の旅行客も増えている。長期滞在型の旅行客はマンスリーマンションなどに住み、月10万から15万を支払っている。そういった人たちを含め、また、月10万も15万も支払う余裕の無い人たちをターゲットにして、長期滞在型&畑仕事で健康になろう型&収穫作物で利益も得よう型の旅行商品を売る。休耕農地や空家の有効活用となる。
 この時期、2月から5月の沖縄は、2月は寒いが、3月以降は過ごしやすい。沖縄口で「うりずん」とも言われる爽やかな頃。海水浴を考慮に入れなければ沖縄を訪れる最も良い季節だと思う。4月以降の晴れた日なら海水浴だって十分楽しめる。この時期はまた、本土では見ることの少ない熱帯花木の開花を楽しむことができる。イッペー、コガネノウゼン、キワタノキ、デイゴ、カエンボク、テッポウユリ、キンレイジュ、などなどなど。
 そんな過ごしやすい季節には、外に出ての畑仕事もまた楽。真夏の畑仕事は1時間でへたるが、今の時期は、体力が許せば何時間でもできる。労働の後、涼しい風に吹かれながら飲むビールは一段と美味い。そして、畑の作物もこの時期いろいろできる。シマラッキョウは残念ながら前年の秋に植え付けておかなければならないが、枝豆は2月に植えて5月に収穫できる早生品種がある。他にゴーヤー、ヘチマなども可能。
 それら沖縄滞在期間中にできた作物は、小さな面積の畑なら自家消費として、広い面積で大量に収穫できたなら、友人知人への贈り物にしてもよかろう。それらの作物が販売できるかどうかは地元の市町村の受け入れ態勢によるが、空家や休耕農地の有効活用を思えば、自治体も考えるに違いない。月10万で借りた農地で、5万ほども収穫できれば上出来だろう。何しろ、私は経験無いのでその辛さは知らないが、花粉症からすっぱり逃れられるのだ。在宅で仕事のできる人たち、定年後の人たちが希望するに違いない。
 注1、花粉症の原因となる花粉は杉だけではないらしい。従って、その時期もいろいろあるようだ。→関連する話は「カフン症」に、この後書きます。

 記:2005.3.20 ガジ丸