ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

踏んでも、蹴っても

2004年11月19日 | 通信-政治・経済

 西部劇で、正しき保安官は、たとえ相手が極悪人だったとしても、犯罪を裁くのは法であり、けして住民たちによるリンチは許さない。暴力に対しては暴力では無く、法という人類の知恵によって解決を図ろうとする。
 物取大統領は、やられたらやり返して当然と考える性格のようで、911の報復のようにして始まったアフガンへの攻撃、続いてのイラクへの攻撃は、まるで法を無視したリンチのよう。どうやら正義と法を重んずる正しき保安官が彼の政権にはいなかったようだ。

 その顔は、物を深く考え、他人の痛みを理解できるような性格の人に見える。西部劇の登場人物で言えば、「インディアンは皆殺しだ!」と叫ぶ騎兵隊の隊長では無く、先住民族の心を知り、話し合いを持とうとする正義の保安官の役が似合っている。彼の見た目はそうなのだが、実際の性格はそうとは言えない。いや、少なくとも、正義と法を重んずる正しき意見を持っていたとしても、それを通す力は無かったようである。
 見た目は正義の保安官のようであったパウエルが辞めた。まあ、他国の政府の人事にどうのこうの言っても詮無いが、その後釜のライスっていう人、物取(ブッシュ)大統領の後押しをするんじゃないかと不安に思う。見た目にも優しい保安官には見えないし。

 夥しい量の残飯を排出しながら、それでもなお、今日の食い物さえ覚束ない人々のいる町や村へ爆弾を落とし、唯一の超大国はさらなる富を得ようとする。他国の一般市民の多くを犠牲にしてまで、大きな家に住み、ブランド物の服を着、ご馳走を食うなどといった自国の富がそんなに大切だと言うのだろうか。小さな家でつつましく暮らしている他国の人々などは踏みつけてもいいと言うのだろうか。そんなことをこれから先、まだ続けると言うのだろうか。他国の民など踏んでも蹴っても尚、まだ足りないと言うのだろうか。

 記:2004.11.19 ガジ丸