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新コーナー「Day-1-pics」開始。どうなることやら。

誰のための「反戦」か

2004-03-20 23:22:57 | WORLD/国際ニュースにからむ
イラク戦争開始から1年の20日、朝日新聞の記事によれば「占領軍撤退」や「自衛隊撤退」を求めるデモがあったとか。
はたして彼らが求めている「撤退」は、いったい何を生み出すのだろうか。占領軍が即時撤退して、イラクに何が残るのか。シーアとスンニの対立。教育の行き届かない状況での民主選挙。訓練の不十分な警察、そして、混乱と死をイラクに起こし続けることでイスラム圏の反米感情を煽ろうとするテロリスト、である。活動を開始したばかりの自衛隊が今撤退して、残るのは作りかけの基地と、サマワ市民の反感である。
今年の6月30日を以て、CPAよりイラク新政府に政権が委譲される。その委譲期、委譲直後こそが最も不安定であり、それゆえに世界の人員的サポート、そして米国のインテリジェンスが求められるのではないか。そう、イラクに新たな政府が誕生するならば、イラクが再び独り立ちできることを世界に示すことが最初の重要課題である。民衆の心をつかみ、納得させ、復興のヘゲモニーを確実に握ることができなければ、占領軍の撤退は無い。イラク国民が占領軍の撤退を望むのであれば、彼らは政治を動かすことでそれを実現しなければならない。アメリカ相手にでなく、自国政府相手に訴えかける。自分の国に決断と行動を求める。その認識の転換がイラク国民に求められていく。イラクの将来について考え、訴え、決断せねばならないのはイラク人であり、日本人ではない。必要か必要でないかは、彼らが決める。「反戦」の道具としてイラクの将来をもてあそぶことは、許されるものではない。

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