グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

ルビを振る基準

2018-08-06 10:51:47 | DTP覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある研究所の中学生向け冊子制作のご相談がありました。中学生向けということで、内容は平易な文章で執筆し漢字にはルビを振ることになりました。がしかし、「漢字にルビを振る基準」というものが難しいのです。
参考に、とある自治体が中学生向けに制作したパンフレットを見せていただきました。


▲ある自治体が中学生向けに制作したパンフレット


「このくらいは読めるんじゃないかなぁ」と思うような漢字にもルビが振られています。それと、熟語のようなものでも1文字だけにルビを振っているのですね。
一方、娘から借りた教科書がこちら。1年生から3年生まで使うものだそうです。


▲中学の3年間で使用する教科書

自治体パンフレット、教科書とも「状況」という漢字が出てきますが、ルビの振り方が異なります。自治体パンフレットでは「況」にだけルビが振られていて、教科書は「状況」に振られています。それぞれどういった基準でルビを振っているのか? 教科書は何かきちんとした指針があるのか?

ちょっと調べてみたところ、文部科学省の委嘱事業に「教科書の改善・充実に関する研究事業」というのがあり、その中に「漢字表記、提示の仕方を改善・充実させる」という項がありました。一部引用させていただきます。

以下、引用-------------
配当学年にない漢字でも、上学年の漢字をつかいルビ付き表記をしている例は多い。今後も、配当漢字にないが、学習や日常生活で必要な言葉は児童の負担にならない程度に漢字を使用するべきと考える(例えば、「疑問」の「疑」は6年生、「問」は3年生の配当であるが、3年生で語彙として初出のときは「ぎもん」と平仮名表記、上学年になるとルビ付きで示されている。)。日常生活で使うことを考え、ルビを付け漢字表記をすることが言葉の獲得につながると考えるため、できる限り上学年の漢字をルビ付きで使用するよう柔軟に取り上げるべきである。
-------------引用ここまで。

これからすると、今回のように「中学生向け」というものでは、中学3年生までに学習する漢字は中学1年生にも読めるようにルビ付きで表記する、ということになるのでしょうか。となると、小・中学生で学習する漢字はどれか、ということを知っておく必要がありそうです。そのうえで「この冊子はどういう基準でルビを振るのか」という方針を決めて編集していったほうがよさそうです。

対象読者に適した冊子制作、今回の事例も大いに勉強させていただきます。




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