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万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

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英EMI

2010年02月06日 23時53分19秒 | 音楽



レコード業界(死語か??)最大手である英EMIが経営危機に瀕しているという。
英EMI(米国ではAngel)と云えばビートルズやクィーンとなるのだろうが,私にとってのEMIはやはり50~80年代のカラヤンということになろう(かつて述べたように,私はカラヤンの演奏は好きではないのだが・・・)。


洋楽以前にクラシックは,録音業界自体が爆発的なヒットを見込めないせいか随分前から不況が叫ばれているが,それでも音響・映像ソフトの制作・販売は活況なようで,ダウンロード配信サービスの影響も受けにくいようで,音楽雑誌を買わなくなって久しい私にもある程度の情報は,ネットを通して伝わってくる。
クラシックのメジャーレーベルは,EMI以外だとポリグラム(かつては蘭Philipsと英Decca,独Gramophoneと分かれていた),米RCAとかSONY(かつては米CBS)といったものが挙げられるが,私が音楽を聴き始めた70年代はやはりEMIが全盛期を迎えていたと思う。


戦後間もない40年代後半に,敏腕プロデューサーであるウォルター・レッグ(1906-1979)の手によって,ナチスへの協力の是非が問われ演奏活動を制限されていた同年代のヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)のために,ロンドンにフィルハーモニア管弦楽団を組織。
膨大な量のレコーディングを行った。
カラヤンの最初のベートーヴェンの交響曲全集は,このフィルハーモニア管弦楽団の演奏によって制作された。
尤も,フィルハーモニア管弦楽団の設立と前後して,カラヤンはEMIに何枚かのレコーディングをウィーンフィルと行っていた・・・。
カラヤンとフィルハーモニア管弦楽団の演奏は,発売されたばかりのLPレコードで発売された。
そして,1954年にベルリンフィルハーモニーの指揮者であったウィルヘルム・フルトヴェングラーが亡くなると,カラヤンはその後継者となってベルリンへ去ったが,フィルハーモニア管との関係は50年代後半のステレオ録音の時代まで続いたようで,EMIに残された鮮明なステレオ録音にはシベリウスの第2交響曲やレスピーギの交響詩「ローマの松」といったカラヤン嫌いの私も認めざるを得ない名演が存在する。
カラヤンが去った後,レッグが目を付けたのは実力の割にキャリアに恵まれなかったオットー・クレンペラー(独:1885-1973)である。
フィルハーモニア管との録音は,レッグが63年にEMIを去ると共に翌年解散を宣言され,自主運営のニューフィルハーモニア管との時代を含めると10数年になり,彼も又EMIに膨大な量のレコーディングを残すことになる。
クレンペラー亡き後は,ナポリ出身の俊秀リッカルド・ムーティ(伊:1941-)が指揮者となり,1980年代に至るまでEMIの看板アーティストとなった。
また1967年,フランスの文相アンドレ・マルローの肝いりによって国威を賭けて創設されたパリ管弦楽団とも契約が結ばれ(前身であるコンセルヴァトワールのオケよりの継続だろう),初代指揮者のシャルル・ミュンシュが創設の翌年に亡くなった後カラヤンが一時的にパリ管の常任に就任したこともあって,彼との契約も復活。
EMIによるベルリン録音が始まった。
その間,オペラの録音もめざましい。
カール・ベーム(墺:1894-1981)の「コシ・ファン・トゥッテ」(モーツァルト),カラヤンの「ばらの騎士」(R・シュトラウス),ルドルフ・ケンペ(独:1910-76)の「ローエングリン」(ワーグナー),そして一連のマリア・カラス(1926-77)との一連の録音・・・と今尚それ以上の演奏は無いと思われる名盤の数々が生み出されていった・・・。
70年代になると,カラヤン,ベームと人気を分けるレナード・バーンスタイン(米:1918-90)とも契約。
フランス国立管弦楽団との録音は多くはないが,ベルリオーズやミヨーといったフランスの作曲家たちの名演が残された(私はその大部分を持っている)。
その他,この時期にEMIと録音を残した演奏家は少なくない。
指揮者だと上述のルドルフ・ケンペの他に,明晰で骨太な演奏を聴かせたカルロ・マリア・ジュリーニ(伊:1914-2005)を忘れるわけにはいかないだろうし,フランスもの(特にラヴェル)に香気立ち上る演奏を残したアンドレ・クリュイダンス(白:1907-1967)や強烈な個性でならしたコンスタンティン・シルヴェストリ(ルーマニア:1916-69),そしてレッグが去った後に唯一ベルリンとウィーンで録音を行った(マーラーの9番とブラームスの交響曲全曲)サー・ジョン・バルビローリ(英:1899-1970)も忘れてはなるまい・・・。
さらには,英国楽壇の重鎮だったサー・トーマス・ビーチャム(1879-1961),さらには我らが小澤も録音していた・・・。
ソリストだと,リヒテル,ベロフ,ワイセンベルグ(P),オイストラフ,ミルシティン,パールマン(Vn)。
歌手だと,レッグの夫人だったシュワルツコップ(Sp),フィッシャー=ディスカウ(Br)等,錚々たるメンバーが並ぶ・・・。
やはり一大メジャーレーベルであることを再認識させられた。


で,現代のEMIの顔は,ベルリンフィルのシェフであるサー・サイモン・ラットルなのだろう・・・。
私は,彼の録音を1枚しか持っていない。
それもベルリンフィルや長く手兵を務めたバーミンガムのオケでもなく,上記フィルハーモニア管を指揮したシベリウスの第5交響曲だったりする(名演!!)・・・。
さらには,小澤氏の後にウィーンフィルに行くハンス・ウェルザー=メストもEMIから録音が出ていた。
既に資本と経営は他社に移ったらしいが,願わくは経営難とはいえ歴史有るメジャーレーベルが存続することを望みたい・・・。
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