ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

スカイプとアジアでのベンチャーの可能性

2005年09月17日 | IT・情報化・コンサルティング
IP電話:スカイプ、コンテンツ配信に参入 (infostand) - goo ニュース

ルクセンブルクのスカイプ・テクノロジーズは8日(現地時間)、無料IP電話サービス「スカイプ」の利用者に、音声コンテンツ配信を開始すると発表した。固定電話の「ダイヤルQ2」に相当するサービスで、交通情報、星占いなどを有料または無料で提供する。人気が高まっているスカイプが、コンテンツ配信にも参入することで、電話業界には一段と脅威になりそうだ。 以下略


スカイプを使ったダイヤルQ2的サービスですが、様々なサービスに与える潜
在的な破壊力は凄いのではないかと思います。

適切なソースが見つからなかったのですが、インドなどでのオフシェアの場合
http://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/WallStreet/V_VIL_WallStreet_20040309.htmlによると、

「そもそもインドとアメリカには人件費に大きな開きがある。例えばアメリカでこのようなオペレーターを雇うと、時給は約11ドルなのに対し、インドでは7分の1以下の1ドル50セントで済む。システムエンジニアのような職でも、アメリカでは時給約56ドルなのに対し、インドでは同レベルのエンジニアが4分の1以下の12ドル50セントで雇える。こうやってコスト削減のため、海外にビジネスを委託する事をオフショア・アウトソーシング(Offshore Outsourcing)、又は通称"オフショアリング(Offshoring)"と言う。」


日本でも同様に途上国との賃金格差があります。
今までは日本語という壁に阻まれていましたが、英語での仕事に飽和感がでてきて今では日本語を学習するエンジニアがインドでも増えていると聞いています。

たとえば、日本語で対応可能なエンジニアはインドや中国にはいるわけですから、彼らが会社を興して、スカイプ経由でウイルスソフトのコールセンターやLinuxのサポートセンターを運営することも可能です。

スリランカなど旧英国統治領では賃金が凄く安いけどちゃんと英語が話せる人もいるので、そうした人々を集めて、安価な英会話スクールをスカイプ上で実現することもできるかもしれません。
(1時間、いっぱい聞けて、いっぱい話せて5ドル程度未満?しかも日本就労ビザ最低の能力と言われる某英会話教室のスラング使い立ちよりも綺麗な英語を学べるかも)

また、自動通訳と言わずに、有人での翻訳サービスもできるかもしれません。
音声だけで提供できるサービスというのは探せば色々とあると思いますし、コールセンターや語学のようなものであれば、途上国で運営するほうが合理的かと思います。(現実にいまやその流れです。アメックスに電話しても自分の国にはつながりません (;>_<;) )

そういう流れを支えるビジネスインフラとして、国境を越えてグローバルにサービスを提供できるスカイプというのは、ドメスティックなサービスしか提供できない既存のメガキャリアとskypeは別のインフラになる可能性があるように思います。


蛇足:
自称、英語のできない途上国マニアとしては、ミャンマーやスリランカやモロッコで賃金の凄く安いエンジニアや大卒を見て、うかうかしているとあっというまに仕事を持っていかれるなぁと思いました。

昔、大前研一は中国にコールセンターを作ると、日本の賃金の10分の1で大学で日本語を専攻した人を雇えて、中国には労働組合なんてないから、24時間営業可能だと言っていました。

でもさらに中国の賃金の半分でカントリーリスクもそこそこ低いベトナムが着目されてきています。
みんな豊かさを求めて向上心をもって必死に頑張っています。
そしてインターネットというツールで製造業以外に知的生産までもが国をまたいで輸出入されようとしています。
アジアの人々に頑張って欲しい反面、雇われる能力が普通かそれ以下の人はどんどんと賃金は下がっていくだろうなぁと思うと複雑です。

でもグローバル化ってのはそういうことなんだよなぁって思います。


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