ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

ダライラマ法王を拝見して色々と考えた

2008年11月05日 | フリーチベット
北九州まで行って来ました

北九州の某ホテルでダライラマ法王が宿泊なさっていて講演をなさったのを出待ちに合流しました

目の前をダライラマ法王が通り過ぎていきました。
何人かは手を触ってもらったりして感激しまくっていました

僕も大感激ではあるのですが、まわりとちょっと違うなぁと感じました


前から思っていたのですが、僕にとってはダライラマ法王って偉大な仏教指導者として尊敬をしているのですが、何かしらの特別な存在ではないのかもしれません。


もし法王にそっと手をとっていただいてじっと眼を見つめられると、僕も感激して泣くと思いますが、僕がチベット支援をしているのは、そんな素晴らしいダライラマ法王の説くチベット仏教を信じるために命をかけているチベットの本土の人たちを助けたいのであって、ダライラマ法王その人のためではないのだと思います。

パルデンギャツオ氏のように共産主義への転向を拷問により強制されながらもそれを拒否しつづけ、殺されていった多くの同胞を収容所の中で看取りながら、人生の半分以上を収容所で過ごしても、その信仰や信念が揺らがなかった人々
そういう人々の人間の尊厳を守るために、僕は頑張っているつもりだし、愛や慈悲よりも、不屈の精神にこそ僕が支持する理由があるように思います


ですから、仮にダライラマ法王が亡くなられてもチベット支援の気持ちは変わらないと思うし、「ダライラマ法王が高度な自治というから独立といっちゃだめ」 っていう人たちとは時々相容れないものも感じる。
だってチベット仏教徒じゃないのに・・・
多様性を是とする自由主義陣営の人間としてサポートしているし、法王自身も様々な考え方があっていい といっているのになぁと思うわけです。

そして、チベット支援をしていると、ダラムサラなどが話題になることも多々ありますが、インドに亡命をしてきたダラムサラの人々よりも、僕はチベット本土にいる人々のことがよほど気がかりです

ウイグルの支援と比べてチベット支援が盛んなのは、ダライラマ法王のような政治的指導者がウイグルにはいないので、衆目を引かないし支援の窓口も存在しないというのもあるかと思います。

もし、チベット支援というものがダライラマ法王の人気や人望によって成り立っているとすると、ダライラマ法王が老衰なさり、転生なさったときに、この活動はどうなっていくのか、とても心配です

おそらく法王ご自身もそれを気になさって、チベット亡命政府がダライラマやパンチェンラマの権威がなくても機能するように、民主化を進め、投票制度を整備し、共産中国との交渉の窓口を亡命政府にしていらっしゃるのでしょう。


やはりそういう意味でもやはりご高齢のダライラマ法王を思うと
「チベットにはもう時間がありません」
なのだと思います。


世界的な不景気がこのまま続けば、高度成長というカネにモノを言わせた共産党独裁体制が維持できなくなって、ソビエトのように崩壊するのではないかと期待しています

中国の民主化、中国共産党の崩壊するその日が来るときに、ダライラマ法王が健在であることを願っています。

どうかご長寿でありますように。

本当に、お会いできた良かった。
この方の教えを信じるために、多くの人々が殉教したのだと思いました。
そして、法王にお会いできたときに涙を流すチベット人の気持ちが、少しわかった気がします。

明日はアリーナでまた法王のお話をお伺いできます

早く寝なきゃ。