農村ライフ 日々是好日

山形・庄内平野でお米を作る太ももの会広報部長の農村日記

底なし田んぼの穴植え

2007-05-20 21:01:42 | 農作業
10日、泥炭地の盤の破れに田植機がぬかって往生しました。
その部分(たて6mよこ3m)の手直しです。
ひとりでは容易でないので、手植えの往年の名選手ばっちゃんから手伝ってもらいました。

レーキやスコップで田面を均します。
盤が抜けたところは深くて足が届きません。
したがって周囲から伸ばせるだけ腕をのばして均します。

深すぎて足を入れられないとなると、どうやって補植をするか。
用意したのは長い板切れ。
1条づつこの板の上に載って、植えて行こうという算段です。
1条植えては、二人で板の両端を持って次の条へ移します。
板の縁の沿って、苗を一列に植えて、また板をずらします。

この作業を繰り返して、思ったより短時間で穴植が終りました。

ここに植えられた稲は、根っこが底の養分豊富な泥炭層に容易に届くわけです。
したがって肥料分過多で出来すぎるかもしれません。
いつまでも葉の色が濃くて、茎が伸びて倒伏しやすくなり、米の稔が悪くなるおそれがあります。

そして一番厄介なのが、破れた箇所での新しい盤の形成です。
対処方法としては大量の砂を入れること。
そしてしばらくは大型の機械で耕さないこと。
田植は軽い歩行用田植機で行うなど、新しい盤が出来るまでは数年かかるでしょう。
このように泥炭地で誤って盤を破ってしまうとたいへんなことになります。
決して厚くはない盤の下は、底なしの泥炭層です。
くわばらくわばら。気をつけねば。

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