農村ライフ 日々是好日

山形・庄内平野でお米を作る太ももの会広報部長の農村日記

ヒエの穂が出ていました 

2006-07-10 22:42:22 | 農作業


となりの田んぼでは、ヒエが穂を出していました。
ヒエはイネ科の雑草で、稲より半月も早く穂を出します。
雑草のヒエには品種が何種類かあって、食べられる雑穀のヒエとは種類が違うようです。

ヒエは除草剤をちゃんと効かせられれば、今は何も怖くありませんが、取り残すとなかなか厄介な雑草です。
稲と同じイネ科植物のため、小さいうちは見分けがつきにくいですが、葉の色が稲より濃かったり薄かったり、草丈が伸びていたり、また葉っぱの中央に縦に白い筋が一本あることなどから、見分けがつきます。

見つけたら早いうちに取ってしまえばいいのですが、残ると写真のように穂が出てしまいます。
この時点で速やかに抜き取らないと、稲にも被害甚大なカメムシを呼び込むことになります。
かえってこの時期、穂が出たヒエは、とてもよく目立つので抜き取りやすいといえます。

もし取り損ねて残った穂が稔って、種がこぼれ落ちたらやっかいです。
ヒエの種は土中で8年は生き残るといわれ、翌年から数年間は発芽して、また対策に悩まされることになります。

現在は除草剤が普及して、薬をしっかり効かせれば、ヒエは怖い雑草ではなくなりました。
しかし無農薬で稲を作る場合、ヒエは生育旺盛で株間にどんどんはびこってくるため、刈取直前までヒエとの格闘が続きます。
さすがのアイガモも大きくなったヒエは食べてくれません。

田んぼの雑草は他にもいろいろありますが、ヒエは昔からその代表選手で、雑草拾いのことを「ヒエ取り」というくらいです。
ちなみに庄内ではヒエ取りがなまって「へーどり」になります。
田んぼを雑草で荒らすと「へーだらけにする」と言いわれます。
とても恥ずかしいことです。

さあ今日もがんばって、へーどりに行くか!