福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯が出てこない

2008-11-05 | 口の中の問題
赤ちゃんの歯がなかなか出てこないということで相談に来院される場合もありますが、ほとんどの場合は歯の出る時期の個人差で、歯がないということはありません。
頻度は少ないのですが、下の前歯数が先天的に少ないとか、2本の前歯がくっついている癒合歯がある場合など、最初の乳歯が出始める時期は遅くなります。
歯が出てこないという相談では、永久歯がなかなか生え変わらないというような生え変わり時期の問題の方が圧倒的に多いと思います。写真の患者さんは近くの小児歯科で定期的健診を受けており、右上の前歯(中切歯)の方向がズレていて自力では出にくいという指摘がされていたようで、当院にタイムリーに来院されました。




このようにズレてしまう原因としては、乳歯の時期の外傷、乳歯の重症むし歯、前歯付近に発生しやすい過剰歯などが挙げられますが、原因不明の場合も多々あります。このような場合、外科的に開けて歯の表面にボタン状のものを接着して、お口の中に付けた装置でゆっくり引っ張り出すという処置が必要です。ある種の矯正治療ですね。




当院で外科的処置を行いましたが、歯の向きがほぼ90度外側に傾斜していました。歯の先端が下向きではなく、前方に向いていたということです。次のステップとして1か月弱くらいで歯の牽引処置を始めます。歯の生え変わりが遅い、乳歯が抜けて長い間永久歯が出てこない、右は自然に生え変わったけど左の乳歯はびくともしていないとか、など生え変わりの心配事がありましたら、まず歯科を訪れて調べてもらってください。
何も問題がなくそのまま経過観察で良い時も多いとは思いますが、問題が発見されず放置されていると、その後の処置が複雑になったり時間がかかったり、処置自体が無理ということにもなります。
早めに問題が発見され、適時に処置を受けることで負担が小さくなります。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/
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