福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯みがき剤のフッ素濃度

2019-05-29 | フッ素について

昨年中ごろですが、歯磨き剤や歯磨きジェルに含むフッ化物濃度の上限が1000ppmから1500ppmに引き上げられました。
先日のデンタルショーでも結構関連製品が登場してきています。諸外国では数十年前から認可されていますので、日本ではやっとと言う感じですね。
1000ppmの製品と比べて虫歯予防効果は数割アップしますので、特に永久歯の虫歯予防ではハイリスクの患者さん、思春期以降の患者さんでは、家庭での使用を奨めたいところです。




これはデンタルショーでもらった製品サンプルで、歯科医院専売の製品には、フッ化物濃度が1450ppmと明記されています。
市販品でも同様の製品があって、アピールしたいというメーカー側の作戦もあるでしょう、フッ素濃度が記載されています。
これらに比べて、市販の従来の製品にはフッ化物濃度が明記されていません。
通常の歯磨き剤は、フッ素入りの場合500ppm以上のものがほとんどですが、フッ素ジェルの場合さらに濃度が低いものもあって、これらはフッ素の予防効果は期待できません。
歯みがきの時に歯磨き剤や歯磨きジェル使用後のうがいをしないか、しても少量の水でうがい、というのが効果的な使い方です。
ジェルのほうが低発泡性、低研磨性なので馴染みやすくお勧めなのですが、フッ素濃度低めの製品もあるので、要チェックです。
ある程度以上のフッ素濃度の歯磨き剤、歯磨きジェルの使用で虫歯が減少すること、うがいを控えめにすることでより予防効果が高まることは、すでに20世紀の
研究で明らかになっています。また、ジェルの量はあまり少なめですと効果がありません。
日本でもこのような方法が定着して常識になると良いですね。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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