福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯の数が少ない場合の矯正治療例

2018-07-22 | 歯並び、矯正の話

ちょっと前に、下の前歯数が欠如している例を紹介しましたが、上の2番目、すなわち側切歯も欠如が起こる代表的な部位です。
欠如はしていなくても、サイズが小さいとか尖っているとかという中間系もしばしば見られます。この部位の問題は親子とか兄弟で発生する遺伝的なものも多いようです。 


 

最近受診された中学生の患者さん。全て永久歯になっていますが、上の側切歯が両方ともありません。
上の前歯で目立つ部位ですので、隙間もあって審美的には気になるところです。歯の数は欠如していますが、第2大臼歯まで出揃って歯並び噛み合わせも落ち着いて来ていますので、矯正治療開始には良い時期です。
同じような患者さんが前歯が生え変わる時期に来院されることもありますが、あえてこの時期まで待つのが適切と考えています。





下の歯並びの問題は大きくないので、まずは上だけの処置で開始して、途中で下の治療の要否を検討することにしました。





奥歯の噛み合わせは良好ですが、前歯のスペースを閉じた後に奥歯を前方移動させる計画です。
スペースを閉じても犬歯が前方移動しますので、肝心の審美的な問題が残ります。
犬歯は削らずにコンポジットレジンを追加して側切歯的に形態修正します。側切歯よりも歯の高さが長いので、少し短めに見えるように移動します。
犬歯の位置には後ろの第1小臼歯が来ますが、外側から見ると犬歯と見分けが付きません。ただし歯の高さは低いので、やや長めになるように移動します。
このような事項を治療計画に組み込むことで、歯を削らず、インプラントやブリッジを選ばず、かつ、できるだけ審美的に良好な結果が得られます。 





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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