福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

予知性

2012-01-21 | 歯並び、矯正の話

小学校低学年、反対咬合の患者さん。永久歯は上下前歯の4本ずつと、一番奥歯の6歳臼歯4本。他は乳歯の時期です。








上の歯並びですが、向かって左上の6歳臼歯が外側から出てきて、下の6歳臼歯とかみ合わない状況になりそうです。




前歯4本にブラケットを付けて8か月治療して、前歯のかみ合わせが良くなりました。このような反対咬合の初期治療は外せるプレートタイプの装置や、裏側から歯を押し出すリンガルアーチでも可能ですが、歯の傾斜や捻れがある場合は、ブラケット装置が確実に綺麗に治りますし、安定したかみ合わせができます。




前歯移動後の後戻りを防止する装置のワイヤーの置奥歯部分にスプリング状の屈曲を入れて内側に移動する力を働かせます。
前歯の固定と奥歯の移動を兼ねた装置です。前歯治療開始の頃より奥歯が出てきてバンドを付けることができるようになったので、この装置をチョイスしたわけです。
前歯は前方に移動しましたので、治療前のデコボコがむしろスペースが出来る位まで変化しました。横の乳歯が生え換わる時期になれば自然に閉鎖してきますので、その時期をX線で生え換わりをチェックすることで見通しを立てます。
ちなみに、数か月で奥歯のかみ合わせも改善すると思われますので、そのまま一定期間、この装置で奥歯前歯のかみ合わせの固定です。
治療を始める段階で、どの装置をどれくらいの期間使ってどこまで治し、その後どこまで経過を見て次のステップに入るか、計画しイメージして開始することが重要かと思います。予知性の高い治療を心がけたいものです。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/

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