福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

一見出っ歯の原因は?

2009-06-04 | 歯並び、矯正の話
当院の歯科矯正相談で一番多いのは歯並びの問題、すなわち永久歯前歯が生えてきた時期のデコボコです。次いで多いのが噛み合わせの問題で、乳歯および永久歯で前歯が逆に噛んでいる反対咬合、前歯が出っ張っている上顎前突です。
今回は上顎前突についてお話します。
下の写真の患者さんは特に上の真ん中の前歯2本が突出して口が閉じにくく、いつも上の前歯が見えている状況です。また、上唇の緊張が弱く、また下唇がいつも上の前歯の裏側に入り込んだ状態でもあります。
上顎前突は
(1)上下の噛み合わせが前後的にズレている、すなわち上が前方、下が後方、両方のミックスでいわゆる本物の出っ歯
(2)歯のサイズが大きく上唇の緊張が弱いために前歯が突出する
(3)噛みあわせが深いため、下の歯が上の歯を突き上げるような状態になって前に出っ張る
というパターンがあります。もちろんこれらの原因が複合している場合も多いわけですが。この患者さんは(2)+(3)が原因と診断しています。この患者さんの場合、指しゃぶり癖がやや長引いていたという既往がありますので、その影響もあるかも知れません。でも噛み合わせがズレていない分、良かったです。
歯が大きいとはいえ、歯並びも大きいので、早期治療が功を奏する患者さんと思われます。まだ乳歯が残っていますので、全て生え変わるまで待っても治療が非常に難しくなるわけではありませんが、おそらく短期間に簡単な装置で治療が終了します。このような噛みあわせで、口唇や周囲の筋肉のアンバランスは明らかですので、このまま数年も放っておきたくないという理由もあります。



この写真では突出度合いは著しく見えませんが、もう少し横から見るとかなり前歯が出た噛みあわせで、下の前歯の先端が上の前歯の裏側の生え際付近で噛んでいます。



ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/
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