福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

日本人には八重歯が多い

2007-04-24 | 歯並び、矯正の話
上の歯の犬歯が外に飛び出しているいわゆる「八重歯」ですが、なぜ起こるんでしょうね?
歯並びデコボコのひとつのタイプのわけですが、デコボコタイプの人の多くは歯のサイズが大きいことが分かっています(顎というか歯並びが小さい人は意外と少ない)。乳歯は小学生頃に生え変わっていくわけですが、上の歯の場合最後に生え変わるのが犬歯のため、うまく生えるためのスペースが、先に生え変わった大き目の永久歯で占められてしまいます。仕方が無いので、外側の高い位置に生えて、これが八重歯となるわけです。業界用語では犬歯の低位唇側転位と言います。
下の歯の場合、6歳臼歯が後ろに生えて来て、乳歯は前から順に生え変わりますので、最後に生え変わる5番目の歯(第2小臼歯)が内側に倒れて出たりしますが、これは見た目には分かりませんね。
また、日本人韓国人などは、人種的に受け口(反対咬合)の割合が西洋人や黒人などに比べて多く、上顎の発育が悪いというか、小さい人が多いことが分かっています。さらに歯のサイズですが、西洋人に比べて大きいのです。
上顎が小さく歯が大きければ、当然デコボコになって、表現型として八重歯になるという理屈です。


この患者さんも八重歯と出っ歯が気になるということで来院されました。分析してみると、歯は大きめ、特に上では歯並びの幅が小さく前後的にも上顎が若干引っ込んでいるようです。
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