福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯のケガ 永久歯の場合その3

2006-05-29 | 歯のけが

歯をぶつけた場合もっとも厄介なのが、歯の根の部分が折れている場合です。乳歯の場合は、通常は保存が難しいです。永久歯の場合ですが、図の①または③の場所ですと経過は程ほど良好です。 ②のように根の中央部分で折れている場合、経過不良のことが多くなりますが、長期(例えば半年~1年)固定をしておくことで再接着する場合もありますので、まずは固定をして経過を見ます。 ③の場合も長めに固定して再接着を期待しますが、先の部分の根がX線的には消失して、残りの歯は若干根が短い状態ではありますが、ほぼ正常に保存できることが多いです。 ②のように歯の頭(歯冠)の近くで根が折れている場合、歯のグラグラは最も大きく再接着は難しくなります。その場合折れた歯冠部分は除去して残りの根の部分の神経の処置を行った後、いわゆる「さし歯」にします。歯が歯肉の中の位置で折れていますので、歯肉を少し除去しないとしっかりした修復はできませんが、前歯の場合が多いので歯肉部分の審美的な問題が起こることもあります。その場合、矯正の力で歯を若干引っ張り出すとことで通常に近い治療が可能になります。

コメント (4)
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