福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯の外傷の講演会

2019-07-11 | 歯のけが

昨日は福岡小児歯科集談会の講演会を催しました。年間5回ほど催しており、今回はその一つです。
福岡歯科大学名誉教授の本川先生に、ご専門の歯の外傷について講演頂きました。
大学は退官されていますが、歯科専門雑誌への投稿や、外傷関連では国際学会にも関わっておられ、 アップトゥーデイトな情報をお持ちです。


 


今回は、歯の外傷でも特に幼若永久歯にフォーカスを当ててお話し頂きました。
年齢的には小学生の時期くらいが対象になりますので、まさに小児歯科の守備範囲です。 
この時期の外傷で、歯が破折して神経部分まで至った場合、根が出来上がっていない歯の処置になるので、異なった考え方、処置法が必要になります。
中心結節といって、小臼歯の噛み合わせ部分が突起状の形態をしていることがあって、これが折れて神経部分の処置が必要になることがあります。通常出たばかりで、根の部分は未完成なので、同じような考え方での処置が必要になります。
apexification とか revascuralization など、この時期特有の処置法や使用薬剤、材料などについてアップデートできました。
これは明日からの臨床に使用できる! という内容でした。 





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外傷を受けた乳歯の生え変わりの問題

2019-05-21 | 歯のけが

乳歯の外傷は圧倒的に上の前歯が多いのですが、外傷後に無症状に経過しても、永久歯との生え変わりの時期に問題が出てくることがあります。
乳歯の場合、欠けたりしていなくても外傷後に数ヶ月して歯の変色が発生することがあり、神経が死んでしまってある種のミイラ化と言えます。
炎症症状がなければ、そのまま経過観察でOKですが、永久歯との生え変わりの時期に乳歯の根がスムーズに吸収せず、永久歯が出にくいとか、位置的にズレて出てきて、歯並び噛み合わせの問題が発生することがあります。




このX線写真は上の前歯付近です。画像の真ん中付近は中切歯ですが、乳歯が残った状態で、後ろ側から永久歯が少し出てきて、重なった状態です。
このまま放置すると、上下の永久歯前歯が逆に噛んでしまいます。残っている乳歯はかつて外傷して変色が起こっているものです。
定期的に来院している患者さんで、前回の来院時に予測はしていましたが、やはり生え変わりの問題が起こってしまいました。乳歯抜歯が必要な例です。






こちらの患者さんは、上唇付近が腫れてきたということで初診来院されました。
年齢的に上の前歯が生え変わる時期です。
左から2番目の上の前歯は3歳頃にぶつけて欠けたけれど、以降数年無症状で経過していたそうです。
X線写真を撮ってみると、生え変わりの問題が明らかになりました。
欠けた歯の上にある永久歯は結構下に降りてきていますが、乳歯の根の吸収がほとんど見られず、永久歯がやや遅れてかつズレて出てくることが予測されます。
その右側の乳歯と永久歯ですが、こちらの方がもっと問題です。
欠けてはいませんが多分同時に外傷し、その影響で神経が死んで根の部分にのう胞という、膿の袋状の像が見られます。
歯根のう胞、または乳歯の根の部分の炎症が永久歯を包む袋(歯嚢)をのう胞化させた、含歯性のう胞の可能性があります。
その影響で、上の永久歯は全く出てこれない上方に位置しています。
唇の腫れは、外傷の後遺症と言えますが、投薬して腫れが治まったところで、乳歯前歯は2本とも抜歯が必要です。
のう胞がある側は、オブチュレーターという装置を入れて、のう胞の縮小化を計ることで、永久歯が出てくるのを誘導できます。
外傷後、途中無症状であれば当然経過を見ますが、全くOKということではありません。
生え変わりの問題はある程度想定内で、問題が起こった場合は迅速に対応することで、結果問題なく永久歯が出るのを誘導できます。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乳歯の外傷と、その後の経過

2019-02-13 | 歯のけが

乳歯の外傷が多いのは2歳、3歳くらいで、圧倒的に上の前歯部分です。
乳歯の場合、外傷で歯が欠けるというよりは、グラグラになったり位置がズレたりという場合が圧倒的に多数です。
永久歯の場合、逆に欠ける例が多くなります。




これは4歳の患者さん。やはり上の前歯の外傷で、真ん中向かって左側の歯は残念ながら脱落。
永久歯の場合、抜けてしまっても30分以内位に、専用の保存液か牛乳に浸けて持参頂けば、元に戻して保存できる例もあります。
経過良好の場合、神経も再生する例も、私自身経験しています。
上記の例では、乳歯なので、戻して保存はほぼ不可能です。
向かって右側の前歯は欠けたように見えますが、X選でも確認しましたが、実は埋まり込んで小さく見えます。
この写真は経過観察で、外傷後1週間くらいですが、直後は外傷部の歯茎の腫脹もあって、ほぼ歯の頭部分は見えませんでした。
過去、歯が抜けました~と来院して、実は完全に埋まっている例も経験しました。
埋まった歯は元の位置に戻して、隣の歯と繋げて3週間前後固定すると言うのが、20世紀では通法でしたが、このまま放置していても3か月ほどでほぼ元の位置に戻るのが通常です。
したがってそのまま経過観察です。そのままの方が歯の寿命も長くなると思われます。





こちらは5歳の患者さんで、同じく上の前歯の打撲です。
向かって左側の真ん中の歯が若干グラグラしていますが、固定するほどではありません。
外傷は、リピートする患者さんも多いので、X線でチェックしてみると、ビンゴ。
真ん中の両側の前歯の根の部分が細ったように見えますね。これは、繰り返す外傷による炎症が、歯根の外部吸収を起こしていると診断されます。
この所見は、乳歯に特有なものです。
外傷して数か月レベルでこのような所見が出て来ますので、今回の外傷の影響ではありません。
また、細っている部分から折れているようにも見えます。折れている可能性もありますが、正常部分と細った部分の境界部が、X線像の特徴として折れたように写ることもあります。
折れていても、根の部分の吸収が進み、骨で補填すると言う現象が起こることが多いので、そのまま経過観察でOKです。
二つの例とも、今後歯の神経がサバイバルするかは要経過観察です。
神経が壊死してしまうと、歯の変色が起こることが多く、場合によっては根の治療、経過観察の場合でも永久歯との生え変わりまでチェックを続けることが必要と考えます。
外傷による永久歯形成への影響ですが、上の永久歯前歯の頭部分の形成が3歳頃で終わるので、その前と後とでは、影響の有無に差があります。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外傷した乳歯の生え変わり

2018-10-17 | 歯のけが

上の乳歯前歯が抜けないのに、永久歯が裏側から出て来たと言うことで来院された患者さんです。
お口の中の写真はありませんが、生え変わり時に乳歯の根がほとんど短くなっていない状態で、根の先の部分が歯茎外側に露出していました。
保護者の方いわく、永久歯が変なところから出て来たと思った。




X線写真でも、永久歯が下りてきているのに、乳歯の根の長さはほとんど短くなっていないのが分かります。
下りて来ている永久歯は内側で、下の前歯と逆に噛みつつあります。
乳歯前歯の既往を訊いてみると、やはり乳歯前歯を打撲外傷した歴があります。
乳歯外傷歯にしばしば見られる変色はありませんが、外傷後に乳歯の神経は生きていない状況だったと推測されます。
このような場合、乳歯の自然脱落は期待できず、歯並び噛み合わせへの影響も出て来ます。
自称、日本一抜かない、削らない当院ですが、この患者さんでは即日抜歯をしました。
早めに抜歯することで、内側から生えつつある永久歯の位置の改善が期待できます。
乳歯の外傷は3歳未満くらいで、圧倒的に上の前歯が多いです。
例えば外傷後グラグラしていても、数週間固定してその後問題なく経過する場合も多いわけですが、生え変わりの問題が出て来ることもあるので、むしろ永久歯との生え変わり時期は要注意ですよ、と保護者の方にはお伝えしています。
他の影響としては、上の前歯の歯の頭の部分が完成されるのが3歳頃なので、それ以前位の外傷では、永久歯前歯の外側にスポット状のエナメル質形成不全が見られることもあります。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歯の外傷

2018-04-02 | 歯のけが

小児歯科が対象にする年齢ですと、歯の外傷と言えば3歳までくらいの上の乳歯前歯、そして小学生の永久歯前歯をぶつける例が典型です。
乳歯ですと歯がズレたり埋まったりしてグラグラする例が圧倒的に多いのですが、永久歯では欠けたり割れたりする例が多くなります。
また外傷の程度にもよりますが、歯の中の神経が壊死して変色する例も、グラグラが発生している乳歯では少なくありません。
永久歯ではグラグラの場合でも変色例は少ないのですが、欠けたりすることで神経への炎症が及んで壊死して、それが原因で変色することの方が多いようです。
永久歯は出て来た段階では歯の根は完成しておらず、約3年かかって歯の根が延びて完成します。
小学生では根の完成前の外傷も多いので、外傷後神経が生きた状態で根が完成すると、以降の経過が良好と言えます。





副院長の佐藤先生から借りて、読ませてもらいました。
かつて歯の外傷と言えばDR.アンドレーゼンで、以前は彼の本を参考に診断や処置をしたものです。
日本ではこの本の著者、月星先生がビッグネームです。
私も、乳歯永久歯にかかわらず、重症例でもできるだけ歯を抜かないで保存することにチャレンジして来ました。
もちろん全ての歯を保存できるわけではありませんが、経過の中で学ぶことも多く、従来抜歯適応と言われた例でも生体の治癒力で何とかサバイバルすることも少なからずありました。
かつて先輩から教わったことはベースではありますが、やはり進化させては来ました。
月星先生の記述は広い年齢層をカバーしていて、一貫しているのは、どんどん治療介入するのではなく経過を見ながら最小限の介入をして、それが結局は良い結果に繋がっているということです。
むし歯でも、歯並び噛み合わせでも、歯周病でもベースとしてそのような考えを持ちつつ日常臨床を行うのは正解と感じます。
教科書はベースではありますが、こだわり過ぎると、それ以上でも以下でもない普通で終るでしょう。
そう言えば、今年の外傷歯学会は5月に福岡市で開催されますので、アップトゥーデイトな情報収集に参加したいと考えています。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生え変わり時期にご用心

2016-10-15 | 歯のけが

このブログでも過去数回は登場していると思いますが、上の乳歯の前歯を外傷した場合、生え変わりがスムーズにいかないことがあります。





この患者さんも上の前歯は永久歯に生え変わり、次は上の前歯の番。
向かって左上の変色している前歯は、過去外傷して、神経が壊死して根の治療を受けていた歯とのこと。
乳歯が抜けないのに、気臼歯が随分ズレた位置から出て来たということで、当院に受診されました。
外傷歯としてはこの時期まで使えましたので、経過には概ね問題ないわけです。
ただしX線的に永久歯が下りて乳歯の根が溶けるべき時期に、それがスムーズに進まず、結果永久歯がズレて出て来ています。
この時期に早めに乳歯を抜歯することで、ズレた永久歯の位置は随分改善することが期待されます。





抜歯後1か月ですが、永久歯は随分出て来て、中心寄りに改善して来ています。
大よそ半年くらいは自然の改善が期待できますので、横の乳歯の生え変わりも見ながら、適時に部分矯正ということになると思います。
この患者さんは問題が起こって、遅滞なく来院されましたので、自然の改善は最大限に起こると思われます。
乳歯の外傷は、途中問題ない場合でも、生え変わり時期にはご用心です。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子どもにも入れ歯はあります

2016-04-19 | 歯のけが

乳歯の虫歯が重症とか、外傷でぶつけてグラグラとか、生え変わり前に乳歯を抜歯せざるを得ない場合もあります。
そのような場合、前歯ですと審美的にそこなわれますし、多数歯ですと発音とかに影響がでることがあります。
また奥歯が欠損すると隣接する歯が倒れて来て、あとの永久歯が出にくいとか、歯並びに影響が出ることがあります。
虫歯の多い時代は奥歯の抜歯もありましたが、最近では上の前歯の外傷のケースが多いですね。





この患者さんは、前歯をぶつけて1本は脱落、もう1本は欠けましたが修復して保存出来ています。
1本のみの欠損ですので、永久歯でしたらブリッジとかインプラントということになりますが、歯並びの変化や生え変わりがありますので、ガチッとしたブリッジは適応しないのが普通です。
1本欠損でもプレート状の入れ歯になります。永久歯が出てくる時期まで使用するということになります。
大人の入れ歯でしたら、就寝時は外しますが、子どもの入れ歯の場合、歯が寄ってくるのを防止する役割も大きいので、夜も入れておくというのが通常です。

 


ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歯の外傷の話

2014-11-02 | 歯のけが

今日は外傷歯学会の西日本地方会に出席しました。
専門外の人には、歯の外傷だけでひとつの学会があるのか~? とお思いでしょうが、広い意味ではお口の中の軟組織、顎顔面の損傷なども含まれますので口腔外科分野も関わりがあります。
ですから、それほどマニアックというわけではありません。
名前がマニアックと言えば、接着歯学会というのがありますね~。でも歯の詰め物や被せ物、矯正装置を歯に付けるときなど、歯と材料の接着というのは非常に重要で、歯科治療の根幹の部分とも言えます。
接着材料や技法の進化で、治療のポリシーや方法が大きく進化していますし、内容的には全くマニアックでは無いんです。
外傷の話に戻って、小児学童では転んだりぶつかったりしての歯の打撲は、やはり大人と比べて多く、当院でも色んな例に対応しています。
今までの知識や臨床経験をもとに処置や経過観察をしているのですが、このような学会には時々参加して、考え方や処置のポリシーに問題がないか自己評価すべきですね。それと最新の考え方も取り入れるということ。
今回は福岡歯科大学の小児歯科が主催でしたので、そのつながりもあって乳歯や幼若永久歯の処置の話題が多かったのですが、やはり私は間違いなかった、というか私と同じ考えの人たちが結構いるなということでした。
他の医院での診察後に当院に受診される患者さんもいらっしゃって、診断や経過の見通しなどで違うな~と感じることもあって、残念に思うこともありました。
ちょっとほっとしたところです。
この学会が発信しているガイドラインが、もっと一般の歯科医師にも普及して欲しいものです(http://www.ja-dt.org/guidline.html)。














ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乳歯のグラグラ

2014-09-30 | 歯のけが

乳歯のグラグラといえば、一般的には永久歯との生え変わりで発生し、これは生理的ですから経過をみればOKです。
ところが歯をぶつけたという場合、乳歯では歯が欠けるというより、グラグラになったり位置がずれるという場合が大半です。




この患者さんは、どうも歯をぶつけたらしくグラグラが・・・ということで来院された4歳の患者さんです。
ご本人の右上の一番目の歯(乳中切歯)です。
わずかにグラグラがありましたのでX線でチェックしてみたら、現在できつつある永久歯と、グラグラしている乳歯との間に、過剰歯が見つかりました。
その過剰歯が出て来ようとして、乳歯を押して根が短くなり、グラグラが始まったものと判断されます。
過剰歯というのは、このような位置にあるといずれ永久歯が正常に出てくるのに妨げになります。
X線的にも永久歯が押しやられていますので、タイミングをみて過剰歯の抜歯が必要です。
ただしこの時点であまり積極的に行わずとも、乳歯は早めに抜けて過剰歯が出てくるものと思われます。ですから乳歯がグラグラしていても、そのまま経過を観ます。
その後永久歯が降りてくる時期になったら、過剰歯の抜歯という見通しで良いでしょう。現在影響を受けている永久歯が、できるだけ正常に出てくるよう誘導する、というのがポイントです。




こちらは1歳未満の乳幼児で、やはり上の前歯を外傷しています。
グラグラも若干ありましたが、歯が欠けていて中の神経部分が露出しています。
何とか残りの神経部分を生かしたいのですが、外傷後時間が経っていたり、露出範囲が広いと、中に感染が進みます。
そういう場合、残念ながら神経部分を除去する処置を行わざるを得ません。
今から根の部分が完成して象牙質が厚くなり歯としても丈夫になりますが、それ以前の外傷ですので、一旦処置が終わった後も経過観察がより重要です。根が完成していない、歯が薄いというハンディがありますので。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乳歯外傷後の経過

2014-06-30 | 歯のけが

この患者さんは2歳終わりの頃、外傷後に色が変わってきたということで来院されました。
その時点ではX線的には問題ありませんでしたので、その後の経過観察は数ヵ月後ということにしていました。
実際は1年以上も間隔が空いて来院されましたが、患者さん側に大きな問題がなかったので来院されなかったとも言えます。
いわゆる視診、触診では問題なく、変色も軽度のままで経過していたのですが、X線的にも問題ないかチェックしました。




真ん中の2本のうち向かって左側の前歯に変色があります。
反対側と神経血管がある歯の中の部分(根管)が狭くなっています。硝子様変性といってひとつの治癒過程と考えられ、根の周囲の炎症像がないので、このまま経過観察でOKです。
もう一つ、この所見は左右の歯とも共通しているのですが、乳歯の根の先3分の1くらいの部分が若干細っているということです。
これは外部吸収と呼ばれていて乳歯に特有の所見です。外傷の外力による根の周囲の炎症が引き起こすものです。ただし吸収部分は骨が生成され補っていますので、これはこれで治癒過程と言えます。
変色した歯の神経は生きているのか? 変色が軽度で長期間変化がない場合、細いながらも神経は生きていると考えます。
あとは生えかわりのときにスムーズにいくのかどうかのチェックは、6~7歳頃になって評価が適切でしょう。





ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする