8766東京海上ホールディングス IRセミナー がっかり・・・
さてと、IRセミナーは東京海上ホールディングスです。
株価はこちら。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=8766.T
まあ、損保を中心とした、上場している保険会社としては、日本最大の時価総額。
世界でもベスト20に入ろうかという巨大保険会社です。
さて、この会社がいったいどんな成長戦略を示し、何が課題であると考えているのか、
そのプレゼンテーションの仕方を注目していましたが・・・・。
話全体がザックリしすぎ、包括的な話であり、どこが焦点なのかがさっぱり伝わってきません。
ここを伸ばしたい、ここが他社とは違う強みである、ここが課題である、そういうことを一般の
人、個人投資家にもわかりやすく示すのがIRのプレゼンの役割だと思うのですが、資料そのものも
包括的すぎ。
例えば損保なら、その内訳について、損害保険も内容は自動車保険だけではないでしょうし、
自動車保険も、イーデザインなどのダイレクト系とそうでない従来型のものとがあるでしょうし、
そういったことは、数字も含めて資料では細かくは示されません(総額のみ)。
ホームページに載せてますというのじゃなく、今、ここのプレゼンの場になぜその資料がないか
が疑問。これだと、数字を伴った形で会社の全体像を理解することができませんわ。
海外では何が焦点なのか、どこが難しいのか、旧来の損保、生保と、なにがどう大きく変わって、
それに対してどう対応しようとしているのか、そうしたダイナミックな焦点化とか、あるいは、
業績と関わっての全体像の提示とかがないのです、今日の資料では。
いったいどこが儲かっていて、どこが厳しいのか、為替の影響はどこまであるのか、等々、
数字は全体をまとめたものしか提示されないので、さっぱり伝わってきませんでした。
業績は安定しており、配当利回りも相応に高いです。格付けも非常に高く、経営は安定的でありつつ成長もして
います。
で、そこからどうする?というのがIRのプレゼンだと思うのですが、わかりやすくしようという意図か、資料
では写真やグラフなどがやたら大きく表示されるのだけれど、そこから伝わるものが薄いです。
別にIRの話芸を見せてください(←日本電産なんかはこれがある、資生堂もうまいと思いました)というのでは
なく、誠実に丁寧に話されるのは、それはそれでいいのですが、やはり、力点、重点というのはあるはずですよね。
それが見えない。平板的で包括的すぎます。
例えば「海上」ということなら、例えば「海賊とよばれた男」がらみの話を枕にしてみるとかなかったでしょうか。
いや、全然関係ないなら無理だけど。
ここは、会社としては堅実さもあり、利益もきちんと出している。いわゆる「いい会社」なのでしょう。
しかし、今回のIRセミナーのプレゼンに限定して言えば、資料も、実際のプレゼンの方法も、魅力的なものとは言えず、
課題が色々あるように私は思いました。
ただ、感じ方はそれぞれですし、そもそも何をねらいにして資料を作成したり話したりするかというポイント
の置き方そのものが、私の期待とは最初からずれていたということなんでしょうね。
しかし、率直に言って、これだけ「がっかり感」の大きいIRセミナーも久しぶりです。
うーん、ここのURLは会社のIRの方にメールするのはやめときましょうか(^_^;)。
もう会場で「セグメント別の数字とかはちゃんと含めた資料程度は用意しましょう」と言っておきましたしね。