不思議活性

『趣味の部屋・詩と私』 Greenleafさんの詩より



『趣味の部屋・詩と私』  紹介詩: Greenleafさんの詩より

DATE: 10/01/2008 06:26:14 PM

『階段』

のぼっているのか
おりているのか
今どこにいるのか

わたしには
もうわからない

わたしのなかの
螺旋階段

わたしを導く
あなたの声も
螺旋に反射して
どこからくるのか
わからない

ぐるぐるまわり続けて
わたしはどこへ辿り着くのか

『秋雨』

つめたい雨がふる

秋のつめたい雨が
わたしを冷やすから
無性にひと恋しくなる

つめたい身体を手を
ぬくもりで包んでほしくなる

あったかい
おおきな胸に
抱かれたくなる

『森』

木々にかこまれて
うつらうつら

やわらかな落ち葉のベッド
耳にここちよい葉のざわめき

時間をわすれて
ぼくは眠る

ふと目が覚めたとき
ひとりぼっちじゃないことを
祈りながら

DATE: 10/12/2008 07:39:07 PM

『光のすじ』

わたしのこの手は
だれかとつながっているのだろうか

わたしのこの声は
だれかにとどいているのだろうか

わたしのこの耳は
だれかの想いを聴いているのだろうか

胸の奥から
わたしの聞こえない叫び声が
ひびく

あなたがそばにいるという
ゆるぎない感覚が
おとずれるとき

ひとずじの光が
こぼれおちて
わたしをみちびいてくれる

『月の想い』

澄んだ静寂が夜のふたりをつつむ
ずっと言えなかった大切なことばをみちびく

窓をゆらす凍てついた風が
つないだ手のぬくもりを不安にさせるから
そっと空をみあげた
月が微笑みかけていた

夢のなかでもあなたに逢えたなら
あなたのことば
信じられる

離さないで
わたしの心で咲くちいさな花が枯れないように

静寂が支配する夜は
あなたを想ってしまう
さっきまでとなりにいたのにね

あなたもおなじ気持ちならいいな
ふと空をみあげると
月がふるえている

愛しい人と夢で逢えたら
ひとりさみしい夜はないのに

触れたい
私の心のちいさな花を抱きしめて

あなたの夢にとどけ
この想い

DATE: 10/29/2008 05:49:39 AM

『袖ふれあうも』

ほんのひとことの
「こんにちは」や
「げんき?」で
つながっている

あたりまえといえば
あたりまえなことば
でも
そういう
あたりまえが
わたしを
とてもほっとさせる

あなたがここにいて
わたしもここにいる

たったそれだけの
かくにんが
ほんとはきっと
とても大切なんだ

かおをあわせたときの
ほんのひとことを
きょうも
あしたも
ちゃんと交わそう

DATE: 01/10/2009 08:49:34 PM

『ぬくもりを』

ひとは自分いがいの
ぬくもりを求める

母の手のぬくもりを
父の背のぬくもりを
愛しいひとの胸の
ぬくもりを

ひとりでは暖まれない
からだがこころが
寒さに悲鳴を
あげてしまう

お願い、そばにいて。。 

ひとの体温は
だれかとくっついて
もっと暖かくなるように
できているのだろう
きっと
互いに与えあうために 


『でかけよう』

じっとしていても
うごいていても
時間はながれていく

ひかりが射す日も
雨粒が落ちる日も
ひとはひとと
出逢い別れていく

どんなふうでも
どんなときでも
わたしはやっぱり
ここ、に
いる

ここで
親しいあなた
知ってるあなた
まだ見知らぬあなたと
出逢い別れる

だから
わたしはでかけよう
たくさんのあなたと
出逢い別れるために
そして
わたしがわたしであるために

今ここ、の
邂逅を感謝するために

DATE: 03/05/2009 07:43:40 PM

『マラソンを走ろう』

むかし友人が
人生をマラソンにたとえた

わたしはそのとき
じぶんの人生をマラソンには思えなかった
わたしは高いビルから飛び降りて
そのまま落下しているだけに
感じていた

でも今は
人生がマラソンだということが
わかる気がする
たぶん
そのときの友人とは
ちょっと違った意味で

わたしはスタート地点から
たくさんの人たちに見守られて
これまで走ってきた
必死に前しか見れないときも
足がもつれて転びそうになるときも
棄権寸前までふらついたときも
そばで声を嗄れんばかりにして
応援してくれた人がいた
一緒に伴走してくれた人がいた
水を手渡してくれた人がいた

スタートしたら
後戻りはできない
誰もかわりに走ってくれもしない
でも
わたしはいつも大切な人たちと
一緒にいる

さあ
新しいスタートを切ろう
新しい気持ちで
優しい人たちの
暖かい声を聞きながら
次の地点をめざして
わたしのマラソンを走ろう

DATE: 08/22/2012 02:27:25 PM

『しんじる力』

ひとをしんじるチカラは
わたしを確実にする

でも
しんじるチカラをてにいれるのは
とてもむつかしい
いわれているより
断然むつかしい

あなたがいつもそばにいてくれることを
しんじること
あなたがかわらずわたしをしんじていてくれることを
しんじること
あなたとわたしのきずなが
いまもたしかにここにあると
しんじること

わたしはずっと
しんじられなかった
しんじきれなかった
どこかで疑っていた
どこかで諦めていた

でもね
あの日
とつぜんわかったんだ
あなたがずっとわたしをしんじてきてくれたことを

その瞬間
わたしはあなたをしんじられた

その日から
ほら
こんなに
わたしは安定してる

ありがとう・・・・・・

DATE: 03/19/2013 04:50:46 PM

『移りゆく季節』

別れがくる
季節が移り変わる
大切な人とのつながりを失う季節がくる

わかっている
これはわたしが抱える闇
大切な人を信じきれなくて
わたしから手を離してしまうのだと

わかっていてもどうしようもない
闇がわたしをからめとる

この孤独から
いつになったら
逃げきれるのだろう
この孤独を
いつになったら
振り払えるのだろう

お願いです
わたしと出逢ったことを
わたしがここにいたことを
どうか
忘れないでいてください………

DATE: 08/30/2013 06:26:04 PM

『悲しみとぬくもり』

南吉はいう
「カナシミハ ダレデモ モツテ ヰルノダ。
ワタシバカリデハナイノダ。ワタシハ ワタシノ 
カナシミヲ コラヘテ イカナキヤ ナラナイ」
(でんでんむしの悲しみ 新美南吉)


人はみな、わたしの悲しみを背負って生きている
わたしの悲しみは誰もかわってはくれない
わたしの悲しみはわたしにしか背負えない

確か、だ
悲しい真理だ

でも

悲しみは分けられなくても
ぬくもりは分けられる
自分の悲しみを背負いながら
それでも人は人に寄り添い寄り添われ
ぬくもりを与え与えられ
そうやってやっと生きている

わたしの悲しみは
わたしにしか背負えない
ということを
真に理解した人こそが
大切な人から与えられるぬくもりに敏感でいられ
大切な人にぬくもりを与えることができるのだろう

大切な人たちが分け与えてくれているぬくもりを
感じることができていますか
大切な人たちにぬくもりを与えたいと
願えますか

・『趣味の部屋・詩と私』。自分の40代半ばから十年ほどの活動でした。ネットで出会った一人一人の詩から、一人一人今を生きていることの息づかいを感じ、心がホットしたことを思います。greenleafさんの肩ひじはらない素直な詩の温もりと爽やか風を感じて・・・・。

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