不思議活性

『趣味の部屋・詩と私』 ふーの詩より



今回は、ふと、自分の2010年に書いた詩を紹介いたします。
毎年七・八月になると、家の小さな庭にトンボたちがやって来ます。
私は昆虫のなかではトンボが好きです。どこが好きかってあの軽やかに空を自由に飛び交っているところかな。以下、『太陽の使者』が、そのトンボへのおもいを詠んだ詩です。

 <2010年>

『幸せの手紙』

真っさらな 一面の銀世界を 下弦の月明かりのなか 
歩いても 歩いても いつまでもついてくる ひとつの影がありました。

誰もが 自分の影に ドキッとしたことはあるでしょう。

それは 自分が光に照らされて出来たものです。

そして 影を捕まえようとしても 捕まえることはできません。

それは わたしという実体から投影された 影だからです。

でも なかなか わたしという実体を掴むことも難しいです。

まるで おとぎ話のようでありますが
幸せ 不幸せの原因が わたしという心の中にあることに気付けば
ほんとうの幸せに 出会うといいます。
 
天使の髪のように 波打つしじまのなかに 
静かに 願いが叶うという空(そら)の郵便ポストがあります。

ぼくですか もちろん ぼくもこの願いが叶うという空(そら)の郵便ポストに
手紙を投函したことが 一度だけあるのです。

それは 空(そら)の郵便ポストの配達人になるということでした・・・。

 ああ 間もなく 夜が明けます・・・。

幸せの手紙が きみのもとに届きますように・・・。

『夢の雫』

時に
涙がこぼれて 
悲しくなってしまうのも

時に
みんなの素敵なおもいに出会って
喜びにふるえることも

雫が作った 波紋のよう 

時に 愛してるよ 君はきれいだね と
話しかけられた水の結晶は
クリスタルのように

霧氷のように 美しく輝きます

時に 月の光は
心の泉に
夢の雫として・・・

そう 空の郵便ポストに投函した
あなたの願いは 月の女神からあなたへの
贈り物として届けられます

あなたの 眠りと夢のなかに
さまざまな インスピレーションと 光を
与えます・・・

やがて 心に芽生えた ひとつのおもい(種)から
美しい花が咲き 美しい果実となるように

『あるがままに』

今 思えば
なぜあんなことに
なったのかと
さまざまな想いが ゆるやかに

青空に浮かぶ 白い雲のように
わたしの心のなかを 通り過ぎてゆきます

人生って なぜ あの時 
あのようになってしまったんだろうと
自分なりに 納得させようと思っても
歯車は 戻ることはありません

人生半ばを過ぎ・・・
ふと 立ち止まる
わたしの心のなかを
風花が舞ってゆきます

そして 
悠然とした
紫の浅間山を 
目の前に見るわたしは
その力強さに圧倒されながら

生きているということを 
ふと 思います・・・

 そう
わたしは
いつからか
あるがままでいいんだと
思えるようになったのです・・・

すると 世界が 
生まれたばかりのように 再び
輝きだしたのです 
なにげない 小鳥のさえずり
なにげない 小川のせせらぎ
すべてが 輝いてみえます・・・

きみからの メッセージが
 あたたかな 
光をもたらすように 

『星々と私たち』

月が太陽と地球の間を通過するとき日蝕が起こり
地球が太陽と月の間を通過するとき月蝕が起こります。

あなたという生命が誕生する直前の日蝕がどの星座で起きたか
その日蝕星座の使命をおびて生まれた魂たちは
その星座特有のエネルギーのエッセンスをかけられます。

そして 日蝕に象徴される仕事を果たす代わりに
あなたの魂が成長を遂げるために必要な月蝕エネルギーを
受け取る権利を手に入れたのです。

託された月蝕エネルギーを紐解くと
あなたという魂が 今世でとりくむべきものが見えてくるのです。

私の場合は どうやら 学ぶべきは 他人と気持ちを通わせ
安定した情緒を育むこと・・・

人にはさまざまな感情があります
傷ついた心 憧れ 落胆・・・
まるで めまぐるしく変わる春の空模様のようです。

でも さまざまな感情と傷ついた心も 
その大きな太陽と輝く月の光によって
いつしか癒されるのです。

そう 星たちは いつも 私たちを 見守っているのです。

それは あなたが この世に誕生した時
 東の地平線上を上昇していた あなたを見守る 輝く星座があったように。

『もしもきみに逢えたら・・・』

どんよりとした雲が空を覆っていました
とまとやきゅうりの苗が大きくなっていく
静かな 夕暮れです

きょうという日は
きみには どんな日だったのかな

ブログ友だちの顔が描けなくても
あたたかなおもいは
書かれた詩や言葉から
心地よい波動となって伝わってきます

まもなく きみは月が支配する夢の国へ旅立つのでしょうか

おっと 気を付けてください 

ときには
月の満ち欠けは 干満を繰り返す潮流のごとく
目もくらむような歓喜と 悲哀を繰り返すということ

でも よけいなおせっかいでしょう
月のことは きみのほうが 充分承知ですから

疲れたぼくは しばし ダークムーンの眠りのなかです

そう 心にあった
不安や不満は闇のなかに溶けて消えていくのです

心が宇宙と溶け合っています

 そして
生まれ変わった自分は 
新しい自分です

それは
きみと巡り逢った
はじめての ときめきのように

『太陽の使者』

焼けつく暑さに 
立ちつくすこともできない
真昼の灼熱の太陽

そんな太陽の下
きみは まじろぎもせず
静かに 翅を休めている

そのきみの強さは どこから来るのだろう
その大きな瞳は この宇宙を見つめている

ぼくは いつも きみの超然とした 
軽やかに 大空を舞う その姿に
憧れるばかりでした・・・

きみは 太古からの記憶を生きているのだろう
幼い頃は 水のなかで ヤゴとして
まどろむ静謐な夢を見ています

ぼくは ただ きみに 憧れるばかりです

人も きみのように いつしか 脱皮をして 
超人のように 変身するのだろうか

その 焼けつく 太陽をものともせず
ゆうゆうと 大空を舞う その姿は
ぼくの憧れの 青く 輝く 
金剛石のきらめきか

はたまた 琥珀色の化石のなかに
まどろむ 太古の陽ざしのように

『うすむらさきの秋と・・・』

気がつけば 稲穂もだいぶ ふくらんでいます

ああ 今の時代というか 
円高デフレがこたえます
わたしたちは いったい どこへ向かっているのでしょう

ときどき 過去世での潜在意識の記憶が
浮かんでくるのでしょう・・・

たとえば月が乙女座にある人は

あなたは前世の多くを他人の世話をする仕事に従事し
病気を癒し 多様なニーズを満たして 健康と調和を取り戻す役割を
果たした人でした
この経験が今生のあなたの無意識に刷り込まれているため
あなたは 生まれつき他人に奉仕する姿勢を持ったやさしい人なのです


でも ときには 前世での苦い記憶・・・
怒り 悲しみ 嫉妬 憎しみなどの
その 秘められていた潜在心理が 悪いパターンで
その人の運命に干渉してきます

でも 前世での行為が不幸という形で
表面に浮かび上がってきたとしても
それは 浮かび上がり消えてゆくのです・・・

ああ 秋は不思議です・・・
山肌はうすむらさきになり 空は透き通ってゆくばかりです

坂道を下りてくるきみは この夏 何を夢見ましたか・・・

傍らの林のなかには ツリガネニンジンが咲いていました

 ゆく夏と来る秋の交差点 わたしは 大きく深呼吸です


『魔法の楽譜』

扉をあけると
きのうまで聞こえた虫の音がばったりと
急に寒くなってしまったせいです
彼岸明けの日でした 満月はほんの数日前でした
昼間は東海地方は夏日でしょうと言っていたのに
ここ わたしのふるさとの季節は進んでいます
虫の音をはじめて聞いたのはもうだいぶ前のことです
夏がとても暑かったけれど
それなりの季節の移り変わりです
まもなく寒露 朝露をふむと一段と冷たく
そぞろ秋が深まりゆくのを感じる候です

オリオン ふたご 
こいぬ おおいぬ座などが輝いています
夜明け前のひと仕事 頑張ってねと
きみからのメッセージが 心をあたためます
幾つになっても 人は人をおもい
人は人を忘れ 初恋のごとく
流れる 魔法の楽譜は 
空にかかる月のよう

そう 
心のおもいは 
まだ見ぬ あこがれのきみにも
届くのですね
音楽音痴なわたしに届いた便りには
(空の郵便ポストからの手紙です)
不思議な仕掛けがしてあったのです

なぜか 
どこからか心の琴線にふれる
音楽が聞こえてくるのです・・・
よくみると その空からの手紙には
流れるように 楽譜が書かれていたのです
どういう仕掛けか 書かれた楽譜が音楽となって
聞こえてくるのでした
まるで 魔法の楽譜です

少し物悲しいような それでいて
澄んだ秋の夜空に輝く星々のように
静かに聞こえてくるのです
ああ 青春という言葉があるとしたら
ふたたび 青春の輝きのなかにいるような

でも ひとりのわたしが言います
これは魔法の楽譜
この音楽が消えれば
鏡の前のわたしは いつものわたし 
青春とは過去を振り返らないこと

でも もうひとりのわたしが言います
年を重ねることは 心がゆたかになること

夢の続きは 夜空に輝く星たちのメロディーのように
きみが奏でるひそやかな
 魔法の楽譜に乗せて・・・

『深まりゆく秋』

この世に生まれ
父と母との
妻との
子供たちとの出会い

青春の
恋人との
まだ見ぬきみとの
社会での さまざまな出会い

ぼくは
心にからまりついた蔦を
ひとつひとつ
解きほぐしてはいるが

秋は深まりゆき
からまる
蔦の葉のまばゆさに
しばし声もなく

『冬の訪れ』

深い
夜の眠りのなかで
夢見るきみは 
もし生まれ変わったら
真っ白な愛の糸で
いとしい人へのおもいを
再び 紡ぐだろうか

幻想の追憶のなかで
あてもない
荒野を彷徨うきみは
戸惑う心を沈め
心を許すひとりの友に
出会うだろうか

いつも 
輝く太陽のようなきみは
夕暮れのあとの
きらめく星たちとともに
愛の詩を歌うだろう

海が好きだという
昇る朝陽と白い砂浜に
佇むきみは
何をおもうだのだろう
 
静かな 夜明け前
友へのおもいが
光の波紋となって
凍えるしじまのなかに
生れては 消えていく
この頃です

・今こうして振り返れば、ネットで出会った詩の仲間たちのおかげで、日々のおもいが自然と言葉としての詩になった2010年・・・・。東日本大震災の前でもあり、コロナ禍もなく・・・・、穏やかな夢のなかにいたようです・・・・。でも、時代は変わろうが、誰もがほっと安らぐひとときを、穏やかなときを持てたらいいですね・・・・。










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