通常、練習には、ピアノの伴奏をつけて行います。
伴奏者がいない、パート練習時などには、ピッチパイプを使うこともあります。
出だしの音を取るのは、演奏をつけなくても演奏が出来る状態になっていなくては
なりません。
音取りの状態では、出だしの音を、ピッチパイプや和音、あるいは、一音だけ鳴らしてみても
演奏になることは、少ないでしょう。
伴奏なしで音取りからできれば、さらいの時間が短縮されることになるでしょう。
伴奏があることが通常だと、思っていると、不思議なことに、伴奏がつかないいと、音が定まらなくなったり
します。
音取り間もない時は、出だしの音が自分のなかに定まっていないことはよくあります。
取りにくい所も、あるでしょう。
伴奏を聞いて、音を取ることだけしかしていないと、無伴奏になると、へろへろになりかねません。
伴奏を聞くのは、音の確認。
歌い出しは、自分なりに工夫をして、取れるようにすることをお勧めします。
今でも、思い出すのは、ラフマニノフの「晩禱」の1番です。
ドミソの和音なのですが、いつも出だしでつまづいたものです。
練習を開始してから、この出だしが出来なくて、何度もやり直しをしました。
ようやく取れるようになって3小節目に入るのです。
ところが、3小節目からの和音が定まらずに、3小節目からまた、何度も練習しました。
「晩禱」はアカペラですから、ピアノの伴奏を聞くことはできません。
和音、あるいは一つの音を一度だけ、弾いてもらって、あとは、団員の音をたよりに、演奏していきます。
「ピアノの伴奏があるとピアノ頼りになる。」なので、自身の責任で音を出すための、覚悟が必要になるのです。
音が取れないと、ピアノに音を出してもらうのは、練習中でな許されることですが、ピアノ以外の音あるいは、ピアノに頼らない音の取り方を自己責任で、確立しておかなければならないのです。
時間が取れたら、自分の思うところの音を、ピアノに頼らずに出せるかを、確認してみてください。
もし、取れなかったら、普段の練習時に、出る時の音を自身でイメージしてから音を出すことに挑戦してみてください。
イメージした音が出なかったら、出せるための手掛かりを楽譜の中から探してみてください。
楽譜上になかったら、イメージして出すことの練習が役にたつようになります。
自身を持っての第一音は、演奏上とても役に立ちます。
何より、音が変わってきます。
某指揮者は、「安定してきた」と評してくれました。
できれば、試してみてください。