すごい石炭部の活動

徒然なる ぶろぐ

特等添乗員αの難事件Ⅰ

2012-11-11 22:49:20 | 小説



久しぶりの小説。
「万能鑑定士Qの事件簿」の姉妹本ともいえる作品。
ちなみに、万能鑑定士Qの事件簿をまったく読んでいなくても楽しめる作品にはなっています。
けど、少し読んでるほうがちょっとした駆け引き部分の話を面白く感じるかも?

万能鑑定士Qの事件簿に出てくる凛田莉子は、ロジカルシンキング(論理思考)の持ち主だが、本作品の主人公、「浅倉絢奈」はラテラルシンキング(水平思考)の持ち主。
ロジカルシンキングは、バーティカルシンキング(垂直思考)と似ている。
そんなことはどうでもいいかw
ラテラルシンキングをざっくり言えば、チート(インチキ)思考だ。
例えば、10個のりんごを3人で均等に分けるにはという問題があったとしよう。
そうすると、ロジカルシンキングやバーティカルシンキングの人だと「できない」か普通ではやりにくい1/3に切って分けるなどを考える。
しかし、ラテラルシンキングの人だと「こんなの楽勝じゃん」と言ってこんな答えをだす。
「全てのりんごをすり潰してジュースにして、それを分ければ均等に3人に割れる」と。
間違ってはいない。しかし、正解かどうかと言うと意見が分かれるところであろう。
ただ一般の人だと。、りんごそのものを「そのままで分けるべき」とおもうが、問題文にその断り書きが無い。
なので間違いともいえないが、正解とも言いにくい。 
ざっと言うとこんな感じなのでチートとも取れるのである。

ぶっちゃけこのラテラルシンキングの持ち主は、結構マジシャンや詐欺師などの人に良く見られる能力。
さて、しかしこの能力使い方さえちゃんとすればすばらしい能力でもある。
それを教えてくれるのが、能登厦人であった。
能登は、壱条那沖の執事である。
壱条那沖は、添乗員試験で浅倉絢奈を知る。
このとき、壱条は浅倉のラテラルシンキングの才があると見てそれを伸ばすように能登に依頼する。
そこから、いろいろと教育を受け成長していく朝倉の姿が書かれている。
また、その中でいろんな事件に巻き込まれていく。

万能鑑定士とは違った味に仕上がっているので、是非読んでみてほしい。
こんな風に考えれば物事って簡単に片付くこともあるのかとおもうこともあるとおもいます。w


今回紹介の本
タイトル : 特等添乗員αの難事件Ⅰ
著者 : 松岡 圭祐
出版 : 角川書店
ISBN978-4-04-100202-5 



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