指圧院 その２

全身のツボを順々に弱～く弱～く押してもらいながら
先生曰く「１０のうちの１の力も押してないよ。」
らしく、「でも、２、３日経ったら、全身にコリが
浮き上がってくるから、ちょっとしんどくなるかも
しれない。けれど、それは正常な証拠やからね。」
と言われました。いわゆる「揉み返し」というもの
でしょう。

特に言われたことは、この前にも書きましたが、
「身体を冷やしすぎている。肩が縮こまった状態で
余計に寒さを感じやすくなっている。シャワーの
生活はやめて、毎日きちんと湯船には浸かること。
家でも夏でも靴下は履きなさい。トイレも１日
３、４回、多くて５、６回やろ？　普通の人は
１日７、８回やで。水分をたくさん摂りなさい。
気管が悪い？」

びっくりするくらい言うことすべて当たっている
のです・・・！　今までの不摂生を反省し、心
入れ換えて生活改善に臨もうと思いました。

全身を指圧してもらった後、手足温浴療法を
行うことになりました。単純に手と足をお湯に
つけて温めるのです。手と足のお風呂ですね。

手は肘少し上から手先までを、足は足首が
余裕でつかるくらいのそれぞれの温浴槽があり
普通は20分ほどつけているだけで汗びっしょりに
なるそうです。手足には末梢神経や毛細血管が
集中しており、そこを温めることで全身の血行が
よくなり老廃物が汗として出ていくのです。

「私・・・汗かかないから20分では無理と
思います・・・。」
「とりあえず、浸かってみよう。」

普段からバタバタ忙しい生活を送っていた私には
手足を縛られたように20分もじっとしているのは
ほんの少し苦痛でしたが、それよりもやはり
思っていた通り、全然汗をかきそうにないのです。

やがて20分が経ち、先生が様子を見に来ると、
「うーん、ほんまやな。まだまだやな。あと15分
続けてみよう。」

またまた耐えること15分。ちょっとは身体が熱く
なってきたか？　先生が再び見に来て
「ん？　おお！ちょっと汗がじわっと出てきた
みたいやな。もうすぐ出るよ、もうすぐ。あと
５分もすれば・・・。」

その後さらに５分どころか10分くらい浸かり続け
やっと汗らしい汗をかいたのでした。やっと
温浴槽から手足を解放され、そのときに先生が
「このときに足！　足をよく拭きなさい！！
いつものお風呂上がりも一緒。まず足をきちんと
丁寧に指の間まで拭いてから。足マットだけでは
足についている残った水分が蒸発するときにどんどん
どんどん体温を奪っていきます。」
と勢いよく注意してくださいました。

足ってそんなに大切なんだとそのとき思いました。

この指圧院に行ったのは何年も前ですが、今でも
靴下は欠かさず、湯船にも毎日浸かっていますよ。
（全く自慢にも何にもならない“普通”のことなの
ですけどね。）