新しいリコーダー奏法

吉嶺史晴によるリコーダー奏法解説ブログです。上達してゆくための全般的な考えかた・生き方のヒントについても書いています。

ウィンドウェイの湿気と音色の関係

2019年09月22日 | 楽器の状態を感じとりながら音を出す
楽器には個性があります。
ウィンドウェイがかなり湿気を帯びていなければ良い音のでない楽器もあれば、そうでなくともすぐに良い音色を出す楽器もあります。

経験上、木製の楽器は全般的にウィンドウェイが湿気を帯びているほうが良い音が出ます。

演奏会や録音などでウォーミングアップをする時間があまりない時、あるいは暑い季節などはスポイトでほんのちょっとだけウィンドウェイに水をたらすと良いです。

水の量が多すぎるとブロックやウィンドウェイの天井部分が急激に膨張する危険があるので、あくまでも「ほんのちょっと」の水がコツです。

寒い季節にはほんの少しのウォーミングアップだけですぐにウィンドウェイが湿気を帯びるのでこのようなことをわざわざする必要はありません。

また、同じ条件で音を出してもウィンドウェイに湿気を帯びやすい楽器とそうでない楽器があるので、そのあたりの楽器の個性の見分けは奏者にとっては大事です。

*補足事項
「ウィンドウェイに湿気を帯びる」ということと「ウィンドウェイに水がたまる」ということは別の事柄です。
湿気を帯びると音色、あるいは楽器の反応に有利に働きますが、水がたまると楽器の反応が鈍くなり、音色が曇るなど否定的な事柄となって現れます。

それではその両者の境界線をどこで引くべきでしょうか?
このあたりのところもリコーダーを演奏する上で考えてみたいポイントのひとつです。



ウィンドウェイの状態(水のこと)

2018年08月18日 | 楽器の状態を感じとりながら音を出す
リコーダーを演奏する際に気をつけなければいけないことのひとつはウィンドウェイのなかに水分がどれほどたまっているのか、ということを奏者が感じ取ることです。

ウィンドウェイに水がたまっていると空気の流れが妨げられて良い音が出ません。

熟達した奏者はウィンドウェイのなかの状態に敏感なので、水がたまってきたら休符の時間をつかってすばやく吸い込んだりすることが出来ます。

経験の少ない奏者はウィンドウェイの状態にココロ配りできるような余裕がないのでどうしてもその点についてはおざなりになってしまうことが多いようです。

楽器はある程度の期間、音を出していると「癖」がついてゆきます。
望ましい「癖」もあればそうでない「癖」もあります。

ウィンドウェイのなかすぐ水がたまってしまう、というような癖のついてしまうこともあります。

反対に、演奏中のウィンドウェイのなかには水がたまりにくいという癖のつくこともあります。
息のクオリティ、奏者の感受性、楽器そのもののクオリティなど、様々な要因があって、このような「癖」が形づくられてゆきます。

いずれにしてもウィンドウェイに水がたまりやすいという「癖」がついてしまうことは避けるべきです。このような状態の楽器はその点においてプラスチック製の楽器とさほど変わらないということになってしまいます。

ウィンドウェイに水がたまりにくくするための方法としては次のようなものがあります。

■演奏する前には楽器をよく暖める
■アンチコンデンス(リコーダーのウィンドウェイに水がたまりにくくなる液体)をウィンドウェイのなかに時々いれる(中性洗剤と水で自作することが出来ます)
■ウィンドウェイに水がたまりにくような息で演奏する

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ウィンドウェイに水がたまったらラビウム部分に指をあてて強く吹き飛ばす方法、吸い込む方法、ふたつあります。
強く吹き飛ばすということでも良いのですが、この場合は「強く吹き飛ばさないとウィンドウェイの水が除去できないという癖」がついてしまう危険があります。

一方、「吸い込む」という方法は演奏中の短い休符の時間を使って一瞬で出来るという利点があります。この方法によって「軽く吸い込むだけでウィンドウェイのなかの水がなくなるという癖」をつけてゆくことも可能です。

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熟達した奏者は演奏中、ウィンドウェイに水がたまって来、それが演奏に深刻な影響を与えると判断した場合(次の休符まで待てない場合)には、音符を省略して水を吸い込むための時間を確保することもあります。

多少、水がつまっていても良いから、その時演奏している箇所と次にくる休符まで必要な時間を計算して、さほど重大な影響を及ぼすほどでない場合には水がたまったまま演奏を続ける場合もあります。(ウィンドウェイにたまっている水の量が比較的、少ない時の方法)

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伴奏がある場合には旋律部分が休符であっても伴奏楽器が音を出してくれているのでリコーダー奏者が水を吸うときに出る雑音は軽減されます。

しかし全くの無伴奏曲の場合にはこのような考えかたは使えませんのでまた異なる方向からの考えかたが必要になります。





楽器の振動を感じること

2018年08月13日 | 楽器の状態を感じとりながら音を出す
演奏時、リコーダーがどのような振動をしているのかということを感じるのか、ということは大事です。

楽器の振動は演奏者と楽器との接点から感じることができます。
以下の点です。

■口
■楽器と接している指

このうち、口と右手親指に関しては楽器と接してはいるのですが指穴ではないので楽器内径の空気の柱が振動している様子が直接伝わってくることはありません。

また、音によって指穴を押さえている指の数が比較的、多い時と、少ない時があります。当然ながらそれらの場合では振動の状態は変化しており、また振動の具合を感じ取る指の数も変化しています。

上手な奏者は指穴から伝わってくる振動を感じながら演奏しています。

演奏する際には自分自身の出す音を自分で聴きながら音を出すことに加えて、楽器との接点から伝わってくる振動を感じることも大事です。

楽器の振動の具合はそれぞれの楽器によって大きく異なります。
出来の良い楽器は振動も大きいですが、悪い楽器は振動が少ないです。同じメーカーの同じモデルでも大きく異なる場合があります。

常日頃から演奏の際、楽器から伝わってくる振動を感じる、ということにココロを配ってみましょう。
より良い演奏のためには大事なヒントになります。

補足1:
振動を感じるためには、様々な楽器で音を出してみるという経験が有効です。自分の持っている楽器でしか音を出したことのない人は比較対象がないため、それぞれの楽器による振動の違いを実感としてつかむことが出来ません。

アンサンブルの練習や、楽器フェアなどで積極的に他の楽器で音を出してみることは良い経験です。(楽器の持ち主に失礼のないように気をつけましょう)

補足2:
楽器を持つ時に、握り締めてしまうような持ち方だと振動を感じることが出来ません。楽器は「ふんわり」持つのが良いです。