のらりくらり、ヴェネツィア

行きつ戻りつ、ふだんのヴェネツィア生活。

お知らせ il rinnovo del blog

2006-10-13 07:46:04 | 日々の生活
gio 12 ott 2006
晴れ

ちょっとごぶさたしてしまいました。
ブログをはじめてから、ちょうど1年が過ぎて、少々手を加えたいと元々思っていたこと、日常生活がバタバタとしたのが重なって、明日、明日、と延ばしているうちに、あっという間に1カ月たってしまいました。

この1年、思っていた以上にいろいろなことがありました。いや、ほんとうのところ、不測の事態に見舞われたり、思い通りにいかなかったことのほうが多かったくらいかもしれません。

1年前に、ともかく毎日書くことだけを決めたものの、どこかに出かけたり、面白い出来事に出会ったときは、日記も簡単。筆(キーボードを叩く指?)も進みますが、そう毎日、変化にとんだ生活をしているわけではありません。何か、ともかく「今日」のことを書こうと思うと、日中も「今日は何を書こうか、どこから話題を拾おうか」と常に気にかけるようになります。いい頭の訓練になっていたように思います。
また、今まで「日記」なるものをまともにつけたことがなかったので、こうして振り返ってみると、「ああ、そういえばこんなことがあった!」ということがたくさんあります。忘れっぽい私には、ほんとうにいい備忘録になっています。

ですが、どうしても自分の今の(定職がないという)不安定な生活と将来への不安から、かなり個人的な、内面的な部分が増えてしまうこと、だんだんマンネリ化してきたこと、また、1年たって、とりあえずヴェネツィア生活で出会うことがらはだいたいカバーしたかな、などを鑑みて、また少し形式を変えてやってみることにしました。

まずは、「毎日書く」という目標は1年間なんとか達成できたので、今度は「毎日」にはこだわらず、もう少し内容を充実していけたら、と思います。
ブログ、の形式をとりながらも、ほんとは最初にやりたかった、イヴェントや展覧会などの「お役立ち情報」を中心にして、最近すっかりおろそかになってしまっていたHPの代わりにします。個人的なことはその代わり、また不定期に、メイル&HPでご紹介していくつもりです。

とりあえず、新しいブログはこちらです。
http://fumiemve.exblog.jp/
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

つつがなく Tutto a posto

2006-09-13 10:21:21 | 日々の生活
mar 12 sep 2006
晴れ

日の入りが随分早くなって、今日は7時すぎに買い物を済ませて出てきたら、見事に真っ赤に燃えた太陽が、ちょうど沈んでいくところでした。

今朝、8時過ぎに携帯へ電話が1本。取り損ねたので確認すると、知らない番号で、それもこの時間なのに、既に2回もかかっている。ふだんなら放っておくのですが、ここ数日はいろいろ回答待ち案件などもあり、一応折り返してみました。
「チャ~オ!」となにやら親しげな明るい声。???誰だっけ?と思ったら、なんと警察官でした。イタリアでは、外国人が在住の手続きをすると、ほんとに届け出の通りに住んでいるかどうか、最初に警察が確認に来ます。私は6月に引越しをしたので、先日市役所で住所変更の手続きをしたのですが、そういえば先週、映画祭でリド島にいるときに電話がかかってきて、12日以降にしてくれとお願いしたのでした。あのときの電話も、ずいぶん親しげだったけど・・・。
すっかり忘れていたのですが、とりあえず「だいじょうぶです、今なら家にいます。」と言うと、「30分後くらいになるけどね、メストレから行くから」。なるほど。おそらく、メストレ在住、本島勤務の警官が、朝、出勤途中で「現地直行」状態なのでしょう。こちらも、髪を乾かしながら朝食を済ませ、半パジャマだったのを慌てて着替え、スタンバイ。
ブーとインターフォンがなったのは、結局40分をまわったころだったでしょうか。家の中はいまいち片付けきれず、できれば外での応対でOKなことを願うばかり。慌ててアパートの階段を降りていきますが、敵も、さくさくと上ってくる・・・。そしてやってきたのは、案の定いかにも出勤途中な、ラフな私服、バッジも何もない単なる人。警官、かどうかは、本人がそう名乗るかどうかのみ。家の中まで上がって、コントロールしなければならないと言うのだけど、これって、なんだか危なくないのか・・・???
結局、生年月日などのデータと、1人暮らしかどうか、ふだん何をしているのかなどを形式的に質問し、「問題なし、OK!」と言って、1分ほどで帰っていきました。
でも考えてみたら、この調査って抜き打ちでやるものだったような気が。
彼らの二度手間、三度手間を省くための措置なんでしょうけど、予め携帯に連絡をもらったら、住所だって、同居人の有無だって、どうにでもできちゃうように思うのですが・・・。

9・11 L’11 settembre

2006-09-12 05:57:24 | 日々の生活
lun 11 set 2006
晴れ

あの日から5年が経ちました。イタリアでも、数日前からTVや新聞で、あれこれ特集を組んでいます。
5年前、私はペルージャにいました。外国人大学でイタリアを勉強し始めて、ちょうど1年が経とうとしていたところでした。授業と授業の合間にたしか数時間空きがあって、家に帰っていたところ友人から「大変なことが起きている、すぐにテレビをつけて!」と電話があったのでした。
私はNYには行ったことがなかったので(そして相変らず行ったことがないのですが)、ツインタワーというのを直接は知らなかったけれど、日本にいたときには、仕事でよくそのビル宛に郵便物などを送ったりしていました。その馴染み深い名前のあのビルが、よりによってこんなことになっているなんて。
これは世の中の一大事、授業はいったい、行われるんだろうか?と疑いつつも行ってみると、一応ごく普通に行われたこと。私たちに、イタリア史や哲学史を教えてくださっていたM先生は、それでも「戦争にはならないと思うよ」とコメントされたこと・・・。
何が起きたのか、おきているのか、正確にはわからない、不安で重苦しい空気の中、それでもその中に私たちの間に、その感じ方に微妙に温度差があって、その時におそらく私はイタリアへ来て初めて、自分が外国にいること、さまざまな異国人に囲まれて暮らしていることを意識したのではないかと思います。

今年は、おとといまでどっぷりひたっていた映画祭の中で、否がおうにもl’11 settembre(ルンディチ・セッテンブレ)に思いを寄せることになりました。まず、Oliver Stone監督の”World Trade Center”。時間の都合が合わず映画は見ていないのですが、ポスターや紹介記事、そもそもタイトルからして必要十分。それから、ヴェネツィアが舞台だった、Santiago Amigorena監督の”Quelques jours en septembre”(9月のある日々)は、「その日」を暗示。
それから、あの日、ペルージャで会って一緒にその話をしていた友人と、この映画祭の会場でまさに5年ぶりに再会したこと。偶然とは、不思議なものです。
すっかり立派になっている友人をみて、5年という月日を改めて考えさせられました。返す返すもまた、なんだか相変らず中途半端な自分に苦悩・・・です。

サプライズ una sorpresa

2006-09-11 18:53:57 | 映画
dom 10 set 2006
晴れ

昨夜、無事に映画祭が閉幕しました。久しぶりに「ふつうのヴェネツィア」にいます。

今朝の新聞などを見ながら、映画祭の復習を。
まず、見事に金獅子賞を射止めたのは、中国のJia Zhang-Ke監督による、”Sanxia Haoren(山峡好人、Still Life)”。これは、実はコンペの中では予め名前が公表されておらず、期間中に「サプライズ」作品として上映されたもの。そんなこともあって見逃した人も多かったのでしょう、金獅子候補として名前に挙がることがほとんどなかったため、名実ともに「サプライズ」となりました。
実際は、サプライズ前日に監督・作品とも発表になっていたのですが、上映が、23時からというので、つい、私も見逃してしまいました。同監督による”DONG”が、オリゾンティ部門に出展されていて、そちらは見ていたので、まあいいか、と思ってしまったというのも正直なところです。
大きく変化を遂げている現代中国の現実の姿を、まじめにきちんと描いている、というのが評価のポイントだったそうです。

一方で、イタリア的には、金獅子の期待の高かったCrialese監督”Nuovomondo(Golden Door)”は、なんと審査員の間で4-3と1票差だったそうで、特別に設けられた「銀獅子賞」を受賞。惜しい、とはいえ、ここ数年、大きな受賞にほとんど縁の無かったイタリア映画が、金獅子にあと一歩と迫ったというので、関係者もほぼ満足といったところのよう。

主演女優賞は、Stephen Frears監督の”The Queen”で、エリザベス女王を演じたHelen Mirren。これは、誰にとっても文句なしの受賞だったようです。映画の中では、ほんとに女王そっくり。本人はずいぶん違いますが、授賞式や会見の様子を見ているととても、かわいらしく感じのいい人で、思わず賞をあげたくなるような気がしました。
彼女と、ブレア首相そっくりさんとの、いかにもイギリス・ユーモアにあふれる作品、もともと前評判の高かったのですが、私は都合により初めの15分しか見られなかったので、劇場で改めて全部見たいと思っています。
ちなみに、脚本賞もこの作品のPeter Morganに贈られました。

主演男優賞は、ちょっと意外なことに、Allen Coulter監督の”Hollywoodland”で、謎の死を遂げた初代スーパーマンの役を演じた、Ben Affleck。こちらはやはり、イタリア人男優に期待がかかっていただけに、イタリアとしては、ちょっとがっかり、といったところ。

納得できなかったのは、新進俳優賞の、Isild Le Besco。Benoît Jacquot監督による”L’intouchable”で、父親を探しにインドへ行く女性を演じたのですが、映画ど素人の私が見ても、作品・演技ともにあまりにも凡庸だったのに・・・。

もう1つの銀獅子・監督賞は、Couers(Private Fears in Public Places)のAlain Resnais監督。技術賞は、Alfonso Cuarón監督”Children of Men”のカメラ・ディレクター、Emmanuel Lubezki。この2作品は、ずっとなにかと評価が高かったので、まずまず妥当といったところでしょうか。

そして、審査員特別賞が、Mahamet-Saleh Haroun監督の”Daratt(Dry Season)”。これは、私も特に好きだった作品で、金獅子とはいかないまでも、何か賞をとって欲しいと思っていたので、やったーという気分でした。

本命 l’ultimo arrivo

2006-09-10 18:35:43 | 映画
sab 9 set 2006
晴れ

映画祭もいよいよ最終日。今回は、期間中1度も雨が降らなかったのですが、今朝はまた一段とさわやかな青空になりました。

Nuovomondo(伊、仏120分)=コンペ作品
監督 Emanuele Crialese
キャスト Charlotte Gainsbourg, Vincenzo Amato, Francesco Casisa
幸運を求めて「新しい世界」(Nuovomondo)アメリカへ移住する、シチリアの貧しい農民一家のその道のり。映画で語られるのは、その決断から出発、海を渡りやがてエリス島へ上陸し、その入国移民局まで。
新天地での新しい生活を信じる父と、動物に囲まれた生活から離れるのを拒む息子、村の中で魔女まがいの役割を担うその祖母。そして出港時にこの家族にすっと寄りそってくる、謎の英国人美女。彼らの間の葛藤やとまどいを、ときにはユーモアをこめて描いた作品。
主役を務めるVincenzo Amatoは、監督の命により、シチリアの農村で数カ月、実際に農作業を手伝ってその役作りに務めたのだそうです。映画の中で使われているのは、現代標準イタリア語とは程遠い、当時の、シチリア農民の方言を再現したもの。イタリア語の字幕がでていました。
かつて世界で最も多くの移民を出したというイタリア人の、そんな名も無い家族の話は、イタリア人全ての共感を巻き込むのに十分で、昨日の公式上映では、スタンディング・オヴェイションが10分以上も続いたのだとか。
この作品が、コンペ参加作品の中では最後の上映、いい幕引きとなったようです。

そして、午後7時から、各賞の発表とその授賞式がありました。
賞の内容については、明日の日記に・・・。

終盤ヘ verso la fine

2006-09-09 09:18:22 | 映画
ven 8 set 2006
晴れ、ときどき曇り

The Magic Flute(英、135分)=コンペ外
監督 Kenneth Branagh
キャスト Jpseph Kaiser, Amy Carson, Benjamin Jay Davis. Lyubov Petrova
モーツァルトのオペラ「魔笛」を全編、映画にしたもの。
小説などを原作に取っている映画も同様ですが、予め、筋と結末を知っているものは、よほど映画としてうまくできていない限りは、退屈してします。増してオペラの場合は、生で見たほうがいいに決まっているし、そうでなくてもライブのDVDなどもたくさん存在するし。
で、この作品の場合は、時代を近代に設定。音楽の流れで、いよいよクライマックス、とか、あと少しで終わり、とかはわかってしまうものの、映画っぽくうまく仕上がっていたのでは、と思います。
有名な「夜の女王」のコロラトューラ、そこでなぜか横から口のアップになっていましたが、あれだけは勘弁してほしかったです。

Belle toujours(ポルトガル、70分)=コンペ外
監督 Manoel de Oliviera
キャスト Michel Piccoli, Bulle Ogier
1908年生まれのde Oliviera監督による、Buñuel監督の”Belle de jour”へのオマージュ。”Belle de jour”は1967年にヴェネツィアで金獅子賞を受賞。当時の主演は、今回、審査委員長を務める、カトリーヌ・ドヌーヴ。有産階級の奥様が性欲に奔放に生きる様子を描いたもの(だそう)で、今日の作品は、その40年後の物語。
バーテンに昔語りをしていくところは、小説や映画で回想場面を呼び起こすクラシックなスタイルながら自然。老いとは何かをしんみりと考えさせられる、それでいて決して重過ぎない、美しい作品でした。
元の作品をぜひ見てみたくなりました。

蟲師(日本、131分)=コンペ作品
監督 大友克洋
キャスト オダギリジョー、江角マキコ、蒼井優、大森南朋
漆原友紀さんの漫画を映画化したもの。オダギリジョー扮する旅の「蟲師(むしし)」が、目に見えない「蟲(むし)」が人間社会に与えている悪影響を、その蟲を制御することによって排除していく、といった物語。
蟲にとりつかれた人間を治す、というのは、ストーリーとしては中世ヨーロッパの「悪魔払い」の奇跡を行う各種聖人とよく似ているから案外受け入れやすいだろうし、日本的、マンガ的な画像・展開がこちらの人にはうけるのかも?と思いましたが、残念ながらそうでもなかったようです。

好み il gusto

2006-09-08 08:10:39 | 映画
好み il gusto
gio 7 set 2006
晴れ

Nue propriété(ベルギー、ルクセンブルグ、仏、92分)=コンペ作品
Joachim Lafosse
Isabelle Huppert, Jérémie Renier, Yannick Renier

乗るつもりだった水上バスがなぜか間引かれ(悪天候でもなければ、あまり無いことなのに)、上映に10分くらい遅れてしまいました。
というわけで、出だしがどうだったのかわからないのですが、双子兄弟と、同居するその母親のお話。親密になった隣人氏と、レストランを開くための資金に、住んでる家を売りたいとその母が言い出したところから問題が勃発。母に理解を示す兄、反発する弟は、離婚して既に別の家庭を築いている別居する父親に介入を求め・・・。仲がいいながらも正反対な双子、子どもが成長したのだから自分の道を歩みたいと主張する母親、家庭問題には口をはさみたくないと言うその恋人。
人間誰しも、悪人ではないのだけど、決して完璧でもない。みんながそれぞれ、わがままで自分勝手で、時にはお互いを傷つけてしまう。そんな人間模様がよく描かれていて、好きな映画でした。

Rêves de Poussière(ブルキナファソ、カナダ、仏、90分)=コンペ外(作家の日)
監督 Laurent Salgues
キャスト Malena Diop, Rasmanè Ouedraogo
アフリカの移民というと、アフリカから欧州や米大陸への移民を思い浮かべてしまいますが、これはアフリカ内での移民のお話。マラリアにかかった娘を助けられなかった絶望感をかかえて、祖国ナイジェリアからブルキナファソの金鉱掘り現場へ。
現代アフリカを見る社会派映画として、おそらくこれだけ見れば大変感動したと思うのですが、映画としての美しさ、完結度は、1日に見たDARATT(Dry Season)が上。

Hyena(ポーランド、89分)=コンペ外(評論週間)
監督 Grzegorz Lewandowski
キャスト Borys Szyc, Magdalena Kumorek, Krzysztof Dracz
元々は活気のあったらしい、廃坑の町。不気味な男の伝説に、ハイエナが動物園から逃げて、人間を襲っているらしいという噂。父親の自殺が信じられない少年と、母親の役割を放棄した母親。その子どもが出会う、顔に火傷の跡を持つ、不気味な男。
同じように子どもを中心に据えた作品でも、イタリア映画とは何かが根本的に違うのは、このうっそうと茂った森の暗さと、湿気のせいでしょうか。

こおろぎ(日本、102分)=オリゾンティ
監督 青山真治
キャスト 鈴木京香、山崎努
山崎努氏扮する視覚障害者の老人と、謎の美女、鈴木京香の愛憎、心と体のふれあい。
鈴木京香の美しさ、山崎努の演技力に圧倒されました。

なにはともあれデヴィット・リンチ David Lynch

2006-09-07 08:07:54 | 映画
mer 6 set 2006
晴れ

Inland Empire(米、ポーランド、仏、168分)=コンペ外、栄誉金獅子賞受賞記念
監督 David Lynch
キャスト Laura Dern, Justin Theroux
新作大長編。現実と幻想の倒錯は、もともとデヴィッド・リンチ監督の得意な手法とはいえ、こう毎日、同じようなテーマの映画を続けてみていると、若干飽きてきます。この作品は、劇中劇でのセットと現実の倒錯で、ハリウッド世界の光と闇とをも行き来します。まあそうは言っても、何がどうなっているんだろう?とわかりたいがために、3時間あまりの時間を、飽きずに引き込まれて見入ってしまうのは、さすがといえるでしょうか。

立喰師列伝(The Amazing Lives of the Fast Food Grifters)(日本、104分)=オリゾンティ
監督 押井守 
日本の戦後史を無銭飲食の輩の姿・哲学を通して語る、というかなり変わった作品。
内容も去ることながら、その手法がまた独特。紙の両側に絵を描いて、それをパタパタとまわして動かしてみせるという、アニメの原型なのだそうです。風変わりという意味では、今まで見た中でダントツに独特な映画でした。

Quei loro incontri(These Encounters of Theirs)(伊、仏、独、78分)=コンペ作品
監督 Jean-Marie Straub, Danièle Huillet
人間の恐れ、神や命について、自然の中で2人組が演劇風に語り合うというもの。難解。形式からしても、「アート」というよりも、何か強烈に訴えたいメッセージがあるのだろうと思うのですが、正直のところ、これで何を訴えたいのか、よくわかりませんでした。

Egyetleneim (ハンガリー、76分)
監督 Gyula Nemes
キャスト Krisztián Kovács, Orsi Tóth, Ágnes Kovalik, Ági szép, Eszter Tompa, Kata Nemes Takách
ブダペストに住む若者が、恋愛、というよりは肉体関係の相手を求めて奔走するお話。都会のごく普通の人の日常生活をそのまま見せる、というヨーロッパ(特に圧倒的にフランス)映画にありがちなタイプ。登場する若者たちの心理描写まで特別に踏み込むわけでもなく、それ以上でもそれ以下でもないという感じ。

スター不在 non c’e` la stella

2006-09-06 08:00:24 | 映画
mar 5 set 2006
晴れ

La stella che non c’è(伊、仏、スイス、シンガポール、103分)=コンペ作品
監督 Gianni Amelio
キャスト Sergio Castellitto, Tai Ling, Hiu Sun Ha, Angelo Costabile
都合により、前半1/2しか見られなかったので、詳しいコメントは避けます。
イタリア人技術者が、ある中国製の部品の欠陥を追及するため、その工場を訪ね歩くという話。イタリア人から見た「中国」が、いい点も悪い点も含め、よく描写されています。

Dong(中、66分)=オリゾンティ部門
監督 Jia Zhang-Ke
キャスト Liu Xiaodong
Liu Xiaodongという画家が、題材を求めて中国の貧しい内陸地(Fengjie)、及びタイのバンコクへ行くドキュメンタリー風。
前半は結構面白く見て期待したのですが、結局それ以上の何ものでもなく、あら?という感じ。中国ものを見すぎて、ちょっと飽きてきているのかもしれません。

叫(さけび) Sakebi(Retribution)(日本、104分)=コンペ外
監督 黒沢清
キャスト 役所広司、小西真奈美、葉月里央菜
過去と未来、幻想と現実の倒錯・・・デジャブ感というのか、何を見ても、だんだんどれも同じに見えてきました。つくづく、新しいものを作り出すというのは、大変難しいことなのだと思います。
それにしても、いつもはホラーは嫌いなのでほとんど見ないのを、せっかくの機会だからと思い切って見に行ったのに、全然怖くないのですが???

Ejforija(Euphoria)(ロ、74分)
監督 Ivan Vyrypaev
キャスト Polina Agureeva, Maxim Ushakov, Milhail Okunev
ロシアの田舎。花は一切咲いていないけど、「ひまわり」を思い起こされる広大な丘陵地帯。かろうじて車はあるけれども、電話も通じていない世界。やるせない現実が淡々と描かれる。あきらめ。その中に生まれる恋。定め。巻き返しのきかない人の命。美しい映像に重いテーマが畳み掛ける。
見終わったときに、胃のあたりにぐっと何か重いものがのしかかっているような気がしました。


Fangzhu(Exiled)(100分)=コンペ作品
監督 Johnnie To
キャスト Anthony Wong, Francis Ng, Simon Yam
これぞ香港のギャング映画!!!・・・といっても、ギャング映画なんて、実はまともに見たことが無いのですが・・・。
いきなり派手派手しい撃ち合いで始まったときには、「またか・・・」と思ったし、殺し合いの場面は絶対に好きになれないけど、終わったときに、映画自体としては結構楽しんでいた自分に気がつきました。
ギャングの美学、この手の映画の面白さがわかったような気がします。

来た!? e' arrivato!?

2006-09-05 09:05:29 | 映画
lun 4 set 2006
霧のち晴れ

Opera Jawa(インドネシア、オーストリア、120分)=オリゾンティ部門
監督 Garin Nugroho
キャスト Martínus Míroto, Eko Supríyato, Retno Marutí, Nyoman Sura
全編、ミュージカル仕立てで、男女の3角関係を描いたもの。ジャワ音楽の独特のリズムと調子、テンポで延々と時間が流れていくため、これは好き嫌いが分かれるでしょう。
ジャワ・バティックや、シルクの衣装の美しさは圧巻。チャドの”Daratt (Dry Season)” が単純化の極みなら、こちらは極細美の極みといったところ。
衣装部門賞があれば文句なしに受賞するだろうと思いますが・・・。ただちょっと長すぎ、90分に納めてくれればよかったのに。

L’intouchable (仏、82分)=コンペ作品
監督 Benoît Jacquot
キャスト Isild Le Besco, Bérangère Bonvoisun, Marc Barabé
・・・。なぜか突然、インドに父親を探しに行くフランス人の女性の話。いくら映画のの話とはいえ、主役はフランス人の中でも、色が白く、目や髪の色が薄く、顔のつくりもかなり淡白なほう。インド人とのハーフには絶対に見えず、最初は私が話をよく理解してないのかと思ったのですが・・・(これが例えば、南イタリア人なら、じゅうぶんにインド人やアラブ人の血が入っているといってもいい人はたくさんいるので)
他の映画も、起承転結しないものが多いのですが、これは一段と不明なシーン続出。80分がこんなに長く感じる映画もめずらしいでしょう。


Bobby. Work in Progress(米、120分)=コンペ作品
監督 Emiio Estevez
キャスト Sharon Stone, Anthony Hopkins, Elijah Wood, Lindsay Lohan
うまい!だいたいこの手のアメリカ映画はほとんど好きになれないし、話のテンポや人と人の絡み、見ていて楽めました。
ケネディが射殺されたその日、まさにその現場でも、普通の人の普通の生活が営まれていたこと、そして、程度や温度はさまざまながら、ケネディを迎えることによる、そんな普通の人々の高揚感。現代と全く変わらぬ、移民問題。
色や絵、音楽、どこをとっても普通なのだけど、1つ1つのエピソードがややこしぎず、ノロすぎず、ついつい引き込まれていました。