囲碁漂流の記

プライドとケチ

長く権力の座にあるものは……の巻】

 

■ベートーベンのシンフォニーはわずか九つ。
だが傑作ばかり。人気最上位の一つが第3番変ホ長調 作品55。
エロイカ(英雄)である。

音楽の革命児は、実生活でも古い形式を嫌った。
よって自由の戦士ナポレオンを愛し、尊んだ。

1804年春に完成した会心の作を捧げるつもりだったが
ナポレオンはまもなく皇帝の地位に就いてしまった。
ベートーベンは激怒する。
「結局は、彼も俗物に過ぎなかったのだ」
楽譜の表紙に書いた「献呈」の文字を塗り潰し
一人の英雄の思い出のために」と書き直した。

後にナポレオンはセントヘレナに幽閉され死んだ。享年51。
ベートーベンは第二楽章「葬送行進曲」について
「私は、このなりゆきを予期していた」と話した。

ベートーベンが亡くなったのは7年後。享年56。

 

かつて名指揮者ブルーノ・ワルターはこう言った。

「ナポレオンは死んだが、ベートーベンは生きている」

 

▲エロイカの自筆楽譜。「献辞」の文字を無造作に塗り潰している

▲フルトヴェングラーとトスカニーニ、「エロイカ」は巨匠好み、名盤が目白押しである

 

         ◇


■加藤正夫九段は若い頃殺し屋と恐れられた。
プロの碁は石が死ぬことがほとんどないが、
剛腕・加藤は、いとも簡単に大石を殺してしまう。

数々のタイトルを獲得するだけでなく、
改革精神を期待されて日本棋院理事長に推され、
“皇帝の座”に就いた頃、既に棋風は変わっていた。
死活がらみのヨセを、磨きに磨いていた。
半目勝ちの加藤」と呼ばれるようになった。

棋風の改造に腐心し、長く勝ち続けた。
親愛と尊敬と称賛の中で亡くなった。享年57。
加藤の遺した傑作棋譜集は、わたしの勉強ネタである。

 


          ◇

 

理性と自由の啓蒙哲学者ヴォルテールは、こう言った。

「途方もない大きいプライドを、とんでもなくケチな人間が持っている」

 

■「政治のA」「経済のG」「大相撲のH」等々。
長く権力の座についたモノたちは
なぜ、こうも「?」となっていまうのか。
ごまかし、言い逃れ、卑怯な振舞い――。
役に立つが、徳がない。
自分の笑いを鏡で見てみよ。
美しさがあるや否や。
 

 

 

「お楽しみはこれからだ」

▼何千何万の汗と涙の犠牲を強いて大金を手に入れたコストカッター
得意満面は一転、お里が知れた俗物、法を犯し、お里に逃げ込む
血税で雇われた美しい国の秋霜烈日よ、さあて、どう出る?
あまたの経済評論家よ、わが目の曇りと不識見を恥じるか?
高笑いしている場合か?
パンドラの箱を開けたか?
セントヘレナ行きか?


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コメント一覧

ra9gaki_do
札幌絵手紙 楽描堂便りです。
フォローありがとうございます(^_^)
囲碁は、憧れですが近づいていません。

今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
fumi-bow1956
@ra9gaki_do こちらこそ、よろしくお願いいたします。
過去記事をご覧いただければいいのですが、
69歳、75歳で初めて碁石を握り、
数年で初段になった年上の友人がいます。
ご参考まで。
ra9gaki_do
@fumi-bow1956 お忙しい中を返信ありがとうございます(^-^)
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