囲碁漂流の記

溽暑の京都をゆく 3

 

マスク姿で歩く路地裏 ~ 下京・烏丸あたり「因幡薬師(いなばやくし)」 ~ 漂う線香の匂い の巻】

 

仏光寺の南西に位置している。

こちらは真言宗智山派の寺院。山号は福聚山。

「因幡堂」「因幡薬師」の名で親しまれるが

正式名は「平等寺」

本尊は薬師如来である。

 

境内は狭く、すぐに本堂の屋根下に入ることになる。

線香の匂いの染みついた古色な堂内を目前とする。

ここは庶民的な雰囲気を一層 色濃く残す。

 

997(長保5)年、

因幡国司・橘行平が任務を終え京都に帰る途中のこと。

海面に薬師如来像が浮かんでいるのをふと見つけ

仮堂を建てて安置しておいた。

後に、その薬師如来が京都の行平邸に飛来したことから

自邸を仏堂にしたとされる。

 

この霊験談が都で評判となり

歴代天皇から庶民に至るまで広く信仰を集め

伽藍も拡張された。

しかし、度重なる火災で寺域が縮小、

今の本堂は明治初年の再建である。

 

焼失を免れた本尊の木造薬師如来立像は

平安期の特徴を有する一本造りの優品。

嵯峨釈迦堂の釈迦如来、長野善光寺の阿弥陀如来とともに

日本三如来のひとつである。

 

 

 

 

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 京都市下京区で2020年8月9日(日)  最高気温36℃
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