囲碁漂流の記

花束を君に

 

なにわの巨星・田辺聖子を悼む巻】 

■正宗白鳥(1879~1962年)は「改造」昭和8年9月号の文芸時評に「英訳『源氏物語』」と題した一文を載せた。

■源氏物語の原文を「気力のない、ぬらぬらとした、ピンと胸に響くところのない、退屈な書物」「頭をチヨン斬つて、胴体ばかりがふらふらとしてゐるやうな文章で、読むに歯痒い」と、こきおろしている。紫式部ってやつは悪文の書き手で、とっても読めやしない、という訳である。

■しかし一方で、世界中に紫式部の名を広めることになったアーサー・ウェイリーの英訳「The Tale of Genji」を絶賛。「サクリサクリと歯切れがいい、糸のもつれのほぐされる快さがある。消極的の原文が積極的に翻訳されてゐる。(中略) 翻訳も侮り難いもので、死せるが如き原作を活返らせることもあるものだと、私は感じた」としている。こういう風に「英訳源氏」に最大級の賛辞を贈っている。

■「私はこの英訳の出現によって初めて源氏物語に何が書いてあるのかを知ることが出来た

         ◇

■険しくそびえる山脈のような「谷崎源氏」に挫折したわたしですが、平明にして格調のある「田辺源氏」で何が書いてあるかを知ることが出来ました。今朝の出掛けに、新源氏物語 (新潮文庫)全3巻を妻に渡しました。「活字が少し小さいね」と彼女。「つまみ食いで、面白そうなところから、読んだらいいよ」とわたし。

 


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コメント一覧

Travel Jiji
田辺聖子さん、残念
ジジは朗読を趣味でしているので彼女の作品も何度か無断で使わせて貰いましした。大阪弁の味わい深い文章が素晴らしいのですが、さて読むとなるとその味わいを出すのがとても難しかった思い出があります。又宝塚歌劇のフアンだったので共感を覚える面が多々ありました。この前の京マチ子さんンと言い惜しい方です。合掌。
fumi-bow1956
よく生きたヒト
大坂のおばちゃんの愉快さと、物書きとしての凄みを見せ付けた「愛される文豪」ですね。
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