野球小僧

高校野球

日本における高校野球は、日本の中等教育学校後期課程及び高等学校の生徒、高等専門学校の第一学年から第三学年の学生が行う野球のことです。なお、高等学校野球(旧制)とは表現が同じですが、これは現在の大学野球の前身になり、現在の高校野球の前身は、旧学制による「中等学校野球」が当てはまります(1946年以降の学制改革によって再編・継続され、名称も変更されているため)。

特に阪神甲子園球場で行われる春と夏の2つの全国的な男子硬式野球大会は「甲子園大会」あるいは単に「甲子園」と呼ばれ、今や国民的な関心行事となっています。なお、通常、新入学生(一年生)の選手は夏の大会のみしか出場出来ない(春の大会は新学期の二年生、三年生の選手のみとなる)ため、甲子園に選手として出場出来るチャンスは3年間で最大5回です。

学童野球の時には、勘違いしそうなくらいに大会がありますが、高校となると大会数は本当に数えるくらいになってしまいます。

秋季都道府県大会・地区大会 / 毎年9月~10月に開催
新チームにとって最初の公式戦です。地域によっては予めトーナメント方式やリーグ方式などで地域大会を行い、都道府県大会を行います。ここでの上位校は各地区大会(北海道、東北、関東、東京、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州の10地区)へ出場出来ます。
この大会は明治神宮野球大会の予選を兼ねており、各地区大会優勝校が神宮大会出場権を獲得出来るとともに、この大会の成績が翌年の選抜大会出場校選考の際の重要な資料となるため、選抜大会予選大会のようなものであり、優勝校は2度の全国大会に出場できる、案外、美味しい大会になっています。
なお、東京地区が関東地区と別枠なのは、選抜大会の代表選考において、東京は関東地区とは別枠で出場枠が与えられているからです。

明治神宮野球大会・高校の部(神宮大会) / 出場校; 10 / 毎年11月に開催
秋季地区大会で優勝した10チームによるトーナメント大会で新チーム最初の全国大会です。地区大会の優勝校は翌年の選抜大会出場が確実なチームばかりなので、選抜大会前哨戦としての意味合いを持ちますが、この大会での優勝校が、翌年の選抜大会で優勝したことはありません。
2003年以降にこの大会での優勝校所属地区は翌年の選抜大会の出場枠を1つ多く獲得できる特典が出来ました(明治神宮大会枠)。1982年~1998年までは東北・北海道と中国・四国は隔年出場であり、1999年まで秋季大会の日程の都合上地区によっては優勝校が出場するとは限らなかったこともあります。現在でも出場校は主力選手を温存することもあります。
なお、この大会は日本学生野球協会と明治神宮の主催であり大本営の日本高野連は関与していないため、運営ルールは大学の部に準じており、コールドゲーム規定や応援ルールなども高野連主催の大会とは異なっています。そのためか、全国大会の割りには地味な扱いでもあります。

選抜高等学校野球大会(春の甲子園) / 出場校; 32 (記念大会では34あるいは36) / 毎年3月下旬~4月上旬に開催
前年度の秋季地区大会の成績などを参考に選抜された一般選考28校、特別選考の21世紀枠3校、明治神宮枠1校(明治神宮大会優勝校の地区から選抜)の計32校で行われるトーナメント大会です(2003年~2008年までは希望枠1校、21世紀枠は2校の31校)。2008年の第80回記念大会は一般選考30校、21世紀枠3校、希望枠1校、明治神宮枠2校の計36校で、2013年の第85回記念大会は一般選考30校、21世紀枠4校、明治神宮枠1校、東北絆枠1校の計36校で争われました。
地区大会の成績や選考次第では同一府県から2校以上の出場することが出来る、地元都道府県においては、一回で2度おいしい思いが出来る場合もあります。なお、一般枠のみで3校選出はしないこととなっており、3校出場は21世紀枠を含めた場合に可能という、体操で言えばH難易度の「シライ」のようなこともあります。

春季都道府県大会・地区大会
全国大会には直結しない大会ですが、この大会の成績を基に夏の地方大会のシード校を決定する地域が多いです。九州・四国地区は選抜大会期間中に開催されることが多く、選抜大会の出場校は都道府県大会優勝校との春季地区大会出場(順位)決定戦のみの出場や、予選免除で地区大会に出場する場合があります。
秋季地区大会と違い、春季地区大会は9地区(北海道、東北、関東(東京都含む)、北信越、東海、近畿、中国、九州)でそれぞれ地区大会が開催されます。
ちなみに、この大会から開催時期が遅い地域のみ一年生の出場チャンスがあります。

選手権大会地方大会(夏季都道府県大会) / 毎年6月中旬から7月にかけて開催
優勝校は全国高等学校野球選手権大会に出場出来ます。三年生にとっては選手として迎える最後の公式大会であり、敗戦は高校野球からの引退となります。その場合、秋の大会へ向けて新チームが始動することとなります。
夏の甲子園にはドラマがありますが、本当のドラマが見られるのがこの地区大会の一戦一戦だと思います。

全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園) / 出場校; 49(記念大会では55) / 毎年8月に開催
各都道府県1校、北海道は南北海道・北北海道の2校、東京都は東東京・西東京の2校の合計49校によるトーナメント大会。
地方大会を勝ちあがった学校が出場出来ます。1998年の第80回記念大会と2008年の第90回記念大会は、従来の北海道と東京の2校に加え、埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫の各府県からも2校ずつの代表校となり、計55校の出場になりました。国民的行事と呼ばれる社会現象となるほどの盛り上がりを見せる学生スポーツ最大の大会です。
なお、この夏の甲子園が終わると、ヒグラシの鳴き声と共に夏の終わりを感じ、人生のもの悲しさを感じます。

国民体育大会(国体)・硬式の部 / 出場校; 12 / 毎年10月に開催
選手権大会で成績上位の高校から選考された11校と開催地枠1校によるトーナメント大会で、シーズン最後の全国大会になります。限られたスケジュールの中で大会が行われるため、同時優勝になることもあります。最近は三年生だけのチーム編成で参加する高校も多くなっています。

秋季都道府県大会・ブロック大会(軟式) / 毎年9月に開催
新チームにとって最初の公式戦ですが、硬式と違っていきなり都道府県大会(地方大会)を行います。ここでの上位校はブロック大会(北海道、北東北、南東北、北関東、南関東、東京、北信越、東海、近畿、大阪、兵庫、東中国、西中国、四国、北部九州、南部九州の9地区)へ出場します。硬式と違い、明治神宮野球大会や選抜大会はありません。

春季都道府県大会・ブロック大会(軟式) / 毎年5月に開催
硬式と同じく、全国大会には直結しない大会ですが、この大会の成績を基に夏の地方大会のシード校を決定する地域が多いです。ちなみに、軟式はこの大会から一年生の出場チャンスがあります。

選手権大会地方大会(軟式)(地方大会・ブロック大会) / 毎年6月中旬~7月に開催
優勝校は全国高等学校軟式野球選手権大会に出場出来ます。こちらも三年生にとっては選手として迎える最後の公式大会であり、敗戦は高校野球からの引退となります。その場合、秋の大会へ向けて新チームが始動することとなります。ブロックは北海道、北東北、南東北、北関東、南関東、東京、北信越、東海、近畿、大阪、兵庫、東中国、西中国、四国、北部九州、南部九州の9つに分かれています。

全国高等学校軟式野球選手権大会(軟式選手権) 出場校; 16 /  毎年8月に開催
夏の甲子園終了後に兵庫県立明石公園第一野球場を主会場に開催される、もう一つの甲子園が軟式高校野球大会です。地方大会、ブロック大会が7月上旬~8月上旬に行われ、各ブロックから代表1校の計16校によるトーナメント大会です。

国民体育大会(国体)・軟式の部 / 出場校; 10 / 毎年10月に開催
選手権大会で成績上位の高校から選考された9校と開催地枠1校によるトーナメント大会で、こちらもシーズン最後の大会になります。軟式の部もスケジュールが厳しく、2008年は決勝に進出した両校が優勝となっています。

全国高等学校定時制通信制軟式野球大会 / 毎年8月に開催
定時制高校と通信制高校を対象とした大会です。7月に地方予選が行われ、8月に全国大会が明治神宮野球場など東京都内の球場で行われています。

全国高等学校女子硬式野球選抜大会 / 毎年3月下旬~4月上旬に開催・全国高等学校女子硬式野球選手権大会 / 毎年8月に開催
男子と同じように選抜大会と選手権大会が開催されていますが、参加校数が少ないため、地方大会はなく、選抜大会も特に選抜されることはありません。

全国高等学校女子軟式野球選手権大会 / 毎年8月に開催
女子硬式同様参加校数が少なく、地方大会はありません。

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ということで、今年のシーズンオフ企画は日本の高校野球のおさらいをします。
なお、昨年オフの「高校野球応援曲」一昨年オフの「全国バッティングセンターの旅」「野球選手の好きなマンガ」が終わっていませんので、これらも不定期でお送りする予定です。さらに、昨年の夏の企画ものも終わっていないのですが・・・


コメント一覧

まっくろくろすけ
Nさん、こんばんは。
なかなか完結にはなりませんが、それもご愛敬ということで。

今年のオフ企画はまだ全編下書きが終わっていませんが、その方が気合が入るかも?
Nより
おはようです
高校野球の企画シリーズ個人的に食いつくてます(魚!)
期待してます!
まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
この方たちは、いつ勉強しているのでしょう? とても不思議です。

「えんぱーく(塩尻)で勉強してくる」と言って、朝出て行って「イオン(松本)で夕飯食べて帰る」という謎の行動。

仕事に生かせるものは報告書くらいでしょうか。最近はなかなか受賞出来ない、文学賞でも狙ってみようかと。まずは「とっとり文学賞(新日本海新聞社)」ですな。

取材旅行費をお願いします。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

高校球児も大変ですね!
それ以外にも国際大会もあれば、外国との親善試合もありますもんね。

それにしても相変わらず凄いリサーチ力です。
きっと仕事にも活かされている・・の・・で・・(笑)

そうそう「高校野球応援曲」「全国バッティングセンターの旅」「野球選手の好きなマンガ」そして始まるかと思った「バッティングピッチャーの旅」などの企画の中で『日本高校野球のおさらい』ですか~
まるで過去に驚いた各文庫レーベル(角●文庫、光●社、講●社、新●社、徳●文庫など)に連載を重ねていた赤川次郎氏のようですね^^v
ブロガーではなく作家となられた暁には是非マネージャーとして雇ってくださいね_人_
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