頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ

2019-09-17 | books
英国ブライトンに住む著者の息子。カトリック系の小学校に通っていた。市のランキングでトップの学校だった。そのまま中学校に進めるのに、息子が選んだのは、いじめもレイシズムもある「元底辺中学校」だった。息子が、著者が息子を通して見た、中学校生活とは・・・

おー、読み終わるのが嫌だ、もっと読んでいたいなんて思うのは何年ぶりだろう。ものすごく良い、ものすごく面白い、ものすごく考えさせてくれる本だった。

・カトリック系学校の方が移民が多く、地元中学はホワイト・トラッシュと呼ばれるような白人労働者階級の子供が多く、後者の方が荒れている。

・サッチャー以降、公営住宅はほとんど建てられていない。

・一つの街の中ですら、貧・富、移民OK・移民NGの分断が明らか。(日本のどこかの街でそんなことあるだろうか?)

・「エンパシー」というキーワード。シンパシーは同情。エンパシーは、他人の感情を理解する「能力」

BREEXITとか、英国の、あるいはヨーロッパの「移民OK」VS「移民NG」だったり、自分とは違う他者を「受け入れる」VS「受け入れない」ということを、すごく身近な所で感じさせ考えさせてくれる。

表紙は若者向けっぽいけれど、多分お子ちゃまが読んでも分からないことが多いだろう。今、大人が読むべき教科書だ。

 

今日の一曲

Buddy Guyで、"What Kind Of Woman Is This"


では、また。
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