頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『悪魔の星』ジョー・ネスボ

2017-04-21 | books
ノルウェーミステリー、刑事ハリー・ホーレシリーズのオスロ三部作(「コマドリの賭け」「ネメシス)の第三作。前作で相棒が殺されてしまい、腑抜けになってしまったハリー。相棒殺しについては、同じ署の刑事を疑っていて、その件については個人的な捜査を続けている・・・ 今回は連続殺人事件が中心のネタ。女性が殺され、指が切られ、そして星の形をしたダイヤモンドが遺体に。ハリーは容疑者にたどり着くがしかし・・・

うーむ。さすがジョー・ネスボ。面白い。

最初は入り込みにくく、テーマがなんだか分かりにくかった。しかし読み進めていけば、連続殺人事件と相棒殺し事件の二つの軸がはっきりしてきて、読みやすくなってくる。

「デュークエリントンがかつて、ピアノの調律師に完璧な調律はしないでくれと頼んだ話は聞いたことがありますか?」
「ないな」
「ピアノが完璧に調律されていると、音がよくないんですよ。悪いところがまったくないと、ちょっとした温かみとか、正真正銘の感じが失われて聞こえるんです」


悪魔の星 上 (集英社文庫)悪魔の星 下 (集英社文庫)

今日の一曲

悪魔の星。中島美嘉で"STARS"



では、また。
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