■大切な塩の摂り方■
―自然海塩とはどんなものでしょうか?
渡辺武 自然海塩はマグネシウムやミネラルが入ったもので置いておくと湿気がきます。人間の体に必要な排便、排尿を良くする要素や骨を作る要素が入っており、毎日食べる食塩から少しずつ補給することができます。
人間は試験管のような化学的なものではありません。純粋なものがいいといってもこれ(専売公社の塩)は化学薬品であって人間の食べるものではないのです。
岩塩だとか、海岸で作ったミネラルの入った塩はマイルドな甘さのある塩です。ところが専売公社の塩は辛すぎるので、砂糖を加えて調理することになります。塩気を食べ過ぎるといけないので減らすと腎臓が働けないようになるし(砂糖は腎臓の働きを悪くします)、また、塩気を食べている人は同時に砂糖を多く摂るので小便の出方が少なくなるのです。
―出るものが出なくなるのですね。
渡辺武 塩と砂糖の摂り方は、日本人の食生活で考え直さなければいけません。医食同源といいますが、食べものでも健康法でも薬でも、日本には日本の食べ方生活方法があります。
生きているという大事なことは、まず住んでいる所の気候と風土、第二に環境、第三に食べているものです。ヨーロッパや米国、中国の物をそのまま持って来ても必ずしも良いとは限らないのです。それを日本に合うように考えた人達がいるのです。